習主席の表情固く… 印モディ首相、領土紛争や経済に懸念表明 経済協力も日本下回る

2014.09.19

 【ニューデリー=岩田智雄】インドを訪問中の中国の習近平国家主席は18日、ニューデリーでモディ印首相と会談した。会談後の共同記者会見でモディ氏は、両国が領有権を争うカシミール地方などで中国人民解放軍の越境行為が続いていることに懸念を表明、領土問題への強い姿勢を示した。経済協力では、中国が5年で200億ドル(約2兆1700億円)を投資すると発表され、「5年で3・5兆円の投融資」という今月初めに安倍晋三首相が表明した規模を下回った。

 「国境地域で起きていることに懸念を表明した。問題の解決が必要だと申し上げた」

 会見でモディ氏は、厳しい表情でメモを読み上げ、それを見守りペンを走らせる習氏の表情は硬かった。

 インド・メディアは最近、印当局者らの話として、カシミール地方で中国軍が実効支配線を超えて、インド支配地域に侵入していると連日伝えている。中国軍は道路を建設し、両国軍が対峙(たいじ)する事態になっている。モディ氏が、こうした越境行為を非難したのは間違いない。

 両国はカシミール地方と印北東部アルナチャルプラデシュ州で領土問題を抱え、1962年には国境紛争が起きている。モディ氏は今月1日、訪問先の日本でも中国を念頭に領土拡張主義を批判していた。

 中印両国は18日、高速鉄道分野での協力の実現性を研究することや、中国企業専用工業団地の建設での中国側の投資、ヒンズー教徒の中国・チベット地方への新たな参拝ルートを開設することなどをうたった合意文書に調印した。

 印メディアは、中国が表明する投資額は日本の額を上回るとの見通しを報じてきたが、実現しなかった。モディ氏は会見で、「貿易の拡大速度が鈍り、不均衡が悪化していることに懸念を伝えた」と不満を表明した。

 習氏が提唱する「21世紀の海上シルクロード」構築には、合意文書や記者会見で一切、言及がなかった。モディ氏は会見で、国境、経済、中国側が発給する査証問題で「懸念」という言葉を5回使い、両国の経済協力よりも溝が浮き彫りになったといえそうだ。

 

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。