【矢板明夫の目】習主席「講話」が波紋 毛時代意識、文芸に介入 (1/2ページ)

2014.10.28

 中国の習近平国家主席が最近、中国国内の小説家、俳優、歌手、画家ら72人の有名文化人を対象に行った「文芸講話」が大きな反響を呼んでいる。「文芸は市場の奴隷になってはいけない」「文芸は社会主義のために奉仕しなければならない」といった内容は、政権による文化、芸術分野への介入強化を強くにおわせるからだ。

 習主席が主催した「文芸座談会」と称するシンポジウムは、10月15日に北京の人民大会堂で行われた。中国作家協会の鉄凝主席、中国映画人協会の李雪健主席、中国書法家協会の張海主席ら文学、演劇、美術など各分野の大物が参加した。

 習主席は中国の文芸界の現状について「質に問題がある作品が多い」と批判し、「作品を機械的に作り、ファストフードのように消費しているのが問題だ」などと分析した。拝金主義が蔓延(まんえん)していることを指摘したいようだ。

 その上で習主席は「われわれは文芸の繁栄と発展を推進し、現代中国の価値観を広めなければならない」などと強調した。習主席がいう現代中国の価値観とは、習政権がスローガンとして掲げる「中国の夢の実現」「中華民族の偉大なる復興」などを指すとみられる。

 約2時間にわたる講話の中で、習主席は文芸界のさまざまな問題を指摘したほか、「(中国に)奇妙な形の建物はもういらない」とも語った。オランダ人建築家がデザインし、数年前に完成した国営中央テレビ(CCTV)の新社屋が「大きなパンツに似ている」と市民に評されたことを意識した発言とみられる。

 習主席の講話全文はその後、全国の文芸関係者に配られ、各地で「学習会」が行われている。しかし、「文化、芸術への露骨な政治介入だ」「国家主席は建物の形について発言すべきではない」といった批判が寄せられている。

 

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