【石平のChina Watch】成り金「土豪」が横行する中国  (1/2ページ)

2014.10.31


 繁栄を象徴する上海浦東新区の高層ビル群。成り金である「土豪」の振る舞いには批判も… (長谷川周人撮影)【拡大】

 中国では今、「土豪」という新造語がはやっている。日本語に意訳すれば、「泥臭い成り金」、あるいは「あか抜けていない成り金」といった意味合いになる。

 何らかのはずみで大金持ちとなった人が、金のあることを露骨に誇示して世間の注目を集めようとしている。こうした連中が、軽蔑と嘲笑の意をこめて「土豪」と呼ばれているのである。

 それでは、土豪たちは一体、どのような行いで世間を騒がせているのか。

 たとえば先月6日、江蘇省塩城地区の大豊市で人々が仰天するような出来事が文字通り「天から降ってきた」。この町で生まれ育った土豪の一人が「中秋の名月」の帰省のため、自家用のヘリコプターで町の真ん中に降り立ったからである。

 彼の生家がそこにあったわけでもない。町の真ん中にヘリコプターを着陸させた唯一の目的は「自家用ヘリを持つほどの大金持ちとなったこと」を多くの市民に知らせることであろう。

 よそで成功し郷里に帰って自己顕示する土豪は別にもいる。昨年11月、重慶市栄昌県で老婦人が亡くなると、企業家の息子は帰郷して盛大なお葬式を執り行った。

 その際、この「大土豪」の息子は何と500卓の食卓を設置して数千人参加の大宴会を催した。生前の故人と縁があるかどうかはいっさい関係なく、町の人なら誰でも、あるいはそこを通りかかった人なら誰でも自由に参加して飲み食いすることができた。

 宴会は空前のにぎやかさの中で大いに盛り上がったが、それはどう考えても、亡くなった母親のためというよりも、まさに土豪息子による、土豪息子のための、単なる「見えっ張り大会」だったのではなかろうか。

 

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