【石平のChina Watch】金融不安、貸し渋り、ヤミ金融… 夜逃げドミノに見る中国経済の末日 (2/2ページ)

2014.12.01


 深刻な大気汚染に見舞われた北京市内。経済の「先行き」もかすんでいるのか(共同)【拡大】

 金融不安が高まってきている中で、保身に走る国有銀行が民間中小企業への融資を渋った結果、多くの中小企業が生き延びるために闇金融に手を出すことになった。

 だが、借りた金の法外な高金利に耐えられなくなると、経営者たちは結局、元本を踏み倒して失聯を選んでしまうのである。

 このような現象が広がると、窮地に立たされるのは高利貸をやっている民間金融業者である。貸金が踏み倒された結果、破綻に追い込まれるのは彼らの方だ。そうすると今度は、民間金融業者の失聯も始まる。

 たとえば、四川省の成都市では10月20日、民間金融業者、創基財富会長の段家兵氏の失聯が発覚したが、それに先立って、9月4日には聯成●という民間金融の経営者が姿をくらまし、同12日には、内江聚●融資理財公司の経営者が飛び降り自殺した。

 そして10月初旬、地元民間金融大手の四川財富聯合が破綻して、経営者の袁清和氏は夜逃げ先で拘束された。9月からの一連の破綻・失聯事件で焦げ付きとなった融資総額は百億元にも上ったという。

 かくして今の中国では、多業界にわたる「失聯」が各地で広がり、そのドミノ現象で民間金融の破綻を誘発するという悪循環が始まっている。

 民間金融から大量の資金を調達しているのは不動産開発業者だから、現在進行中の不動産バブル崩壊はまた、悪循環に拍車をかけることとなろう。バブル崩壊後にやってくるのは金融の崩壊であるから、中国経済の末日が確実に近づいてきているのが分かる。

 習近平国家主席がアピールしてきた「大国中国」の経済という名の土台はすでに崩れかけている。

                   ◇

【プロフィル】石平

 せき・へい 1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を取得。

●=晶の三つの日を金に

 

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