【劇場型半島】盗みを正当化する韓国の“愛国”「日本が返せ」とすり替えられる議論 韓国「文化財闇市場」  (3/3ページ)

2014.12.16


 長崎県対馬市の梅林寺から盗まれた高さ約11センチの「誕生仏」(対馬市教育委員会提供)【拡大】

■返還主張も結局、「ウリナラ文化万歳!」

 とはいえ、対馬から持ち去られた仏像について、韓国内で「速やかに日本に返すべきだ」との正論も決して少数意見ではない。

 対馬文化の韓国人研究家は「対馬に残っている多くの文化財は、日本が盗み出したのではなく、交流の中、自然に渡ったもの。日本を“文化財泥棒”扱いせず、対馬に置いて、私たちのものだと誇るのが正しい」と韓国メディアに語っている。

 流出文化財を調べる国外所在文化財財団の理事長でさえ、中央日報の取材に、「不法行為は許してはならず、日本に戻すのが正しい」と強調し、司法判断で2年以上韓国に留め置かれている現状について、「原則もなく、場当たり的に対応した。判決による被害は甚だしい。日本の文化財界全体が反韓ムードに転じた」と批判した。

 ただ、この意見に対し、同紙記者は「市民の文化財愛が誤っていたのか」と問いただし、「もちろん文化的愛国主義は望ましい。だが、不法にやってはならない」と答えざるを得ないやり取りをみていると、韓国でより優勢な「正論」がどちらにあるのかが垣間見える。日本では、常識的とされる道理も「愛国」の旗印を前には分が悪いのだ。

 「対馬の仏像を日本に返還すべきだ」と行政訴訟を起こした僧侶もいる。慧門(ヘムン)僧侶だ。訴えは「原告の資格がない」と棄却され、控訴している。

 ハンギョレが慧門僧侶に対して行ったインタビューが興味深い。

 「私たちの文化財だといって盗むのは、単なる非文明的な行為だ」「盗んできた仏像は、日本に返さなくては。対馬の仏像問題は、刑事事件として扱わなければならない。民族感情で解決しようとすると、さらにこじれる」と実に歯切れがいい。

 返還を先延ばしする韓国当局に対しても「単に無能な行政であるにすぎない」ときっぱり切り捨てる。

 しかし、同僧侶は、韓国の文化財返還運動団体代表であり、北朝鮮の仏教組織とともに11月に「東京国立博物館保管の略奪文化財の返還を求める」共同声明まで出している。訴訟にしても「日本から文化財を奪還する上で、対馬の仏像窃盗問題が障害になっている」との立場から早期返還を主張しているのだ。

 インタビューの後半、「略奪した文化財を返さない日本に、なぜわれわれから積極的に返さなければならないのか」という質問にこうも語っている。

 「相手が悪いからといって、同じ対応をするのは文明人の取る態度ではない。私たちは、昔から日本に教える先生の国だった。仏の教えを伝えたのもわれわれだ。日本に道徳が何かをまず、われわれが知らしめなければならない」

 僧侶は生粋のナショナリストであり、文化的な“上から目線”で日本に諭そうとしているのだ。先に挙げた対馬文化の研究家も「対馬に置いて、私たちのものだと誇るのが正しい」と語っていることからみて、「ウリナラ文化万歳」の立場に違いはなさそうだ。

 韓国では、返還論の旗振り役もまた、「愛国」の文脈からすると、返還反対論者と何ら変わるところがないことになる。「そこのけ、そこのけ、ナショナリストさまが通る」の韓国の国情に変化が生まれる気配はいまのところ、うかがえない。

 

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