後藤さん「何か起きても自己責任」 豊富な紛争地の取材経験、決死の覚悟

2015.01.21


シリア取材中に拘束されたとみられる後藤さん。関係者は無事の帰還を祈っている(インデペンデント・プレス提供)【拡大】

 後藤さんはフリージャーナリストとして、イラクやシリアなどの紛争地をたびたび訪れ、映像によるリポートを続けてきた。

 昨年10月2日にツイッターで「シリア取材に入ります」と宣言。翌3日には「只今シリアで取材中です」と書き込み、「シリア現地リポート」と題して複数回、映像を投稿していた。同23日を最後にツイッターは更新されていない。

 後藤さんと直前まで行動をともにしていたシリア人ガイドの男性(33)によると、後藤さんは知人でもある湯川さんを探すため、「イスラム国」支配地域に行くと話したという。ガイドは同行を依頼されたが「危険すぎる」と断り、後藤さんはガイドとシリア北部の村で同25日に別れ、イスラム国に詳しいと話す別の男性の案内でシリア北部のアレッポへ向かったという。

 昨年8月、湯川さん拘束の一報が流れ、湯川さんに関して取材に応じた際には「自分は死んでもいい身だと話す湯川さんに、死ぬなよ、とたしなめて日本を送り出したのに」と沈んだ声で話していた。

 後藤さんは紛争取材経験が豊富なジャーナリストとして知られる。仙台市で生まれ、番組制作会社を経て、1996年に映像通信会社「インデペンデント・プレス」(東京都港区)を設立。「前線から数百メートル離れたところで息を潜めて暮らす人たちの声を伝えたい」と口癖のように語り、自身のシリア取材に関しては、反体制派側に面倒をみてもらい、細心の注意を払っていると自信をのぞかせていた。

 子供好きな一面もあり、昨年7月には「(自分の幼い)娘が最近言葉をたくさん覚えてね。かわいくて、かわいくて」と相好を崩していた。

 自らの強い意志でシリアに渡った2人。2004年4月には、イラクにボランティアで入国していた高遠菜穂子氏(当時34)ら計3人が、自衛隊の撤退を要求する犯行グループに拘束される事件が起き、「自己責任」をめぐる議論が社会問題化した。

 後藤さんは前出のガイドに「自分の身に何か起きても自己責任だ」という趣旨の話もしていたという。決死の覚悟は、命を危険にさらす最悪の事態となった。

 

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