【外信コラム】人道主義と身代金 イタリアのケースとその顛末

2015.02.17

 イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」は日本政府の「卑劣なテロには屈せず」との強い態度の前に、拘束していた日本人2人を残忍な方法で殺害した。この点、テロに断固とした態度で臨む日米英とは違い、欧州連合(EU)諸国にはイタリアのように“人命優先”を選ぶ国もあり足並みは一致していない。

 例えば昨年7月末、フリージャーナリストの後藤健二さんとは違った安易な「人道主義」にひかれてシリアの難民支援に出かけた20代初めのイタリア人女性2人が、アレッポ近郊に到着後わずか3日目に国際テロ組織「アルカーイダ」系の反政府組織に誘拐された。今年初め、テロ組織が公開したビデオ映像で「殺される、助けて」と哀願し、イタリア外務省と諜報機関が直ちにテロ組織と接触、1月中旬に軍用機でローマに連れ戻した。イタリア側が1200万ユーロ(約16億円)を支払ったとされる。だが2人は帰国後、「誘拐事件は私たちの責任ではない」と発言し、人々の顰蹙(ひんしゅく)を買った。

 米紙によると、アルカーイダと関係組織は誘拐による身代金を資金源とし、2008年以降約1億2500万ドルを集めて武器購入などに充てているという。身代金は結局、新たな人命を奪い新たな難民を生み出すために使われるのである。(坂本鉄男)

 

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