日本がAIIBに参加しなくて正解だったと言える日はきっと来る (2/2ページ)

2015.05.01

 しかし現在、その揺り戻しが起きている。建設需要は飽和しつつあり、完成したものの、人が集まらない「鬼城」(ゴーストタウン)もそこかしこに出現している。そこでAIIBの出番である。

 海外のインフラ整備を中国主導で進められれば、鉄鋼、セメントなど過剰な産業物資を輸出できるし、労働者にも雇用を回せる。日米抜きの銀行創設は、国民に自信を植え付けることもできよう。中国の思惑が透けて見える、そんな内向きの対外プロジェクトが成功するはずがない。

 実は中国はAIIB創設前から、ラオスやミャンマーに経済特区をつくるなど、中国資本による大規模投資を行っている。だが環境破壊や犯罪増加への現地住民の猛反発もあって、開発は停滞している。

 AIIB設立にあたって中国政府は「(世界銀行やアジア開発銀行が)官僚主義的な面倒な点がある」と発言した。だが、借り入れ国の人権問題や環境悪化などに厳しい審査基準を設けているのは、地域発展を円滑に進めるために必須なのである。

 欧州主要国が続々と参加を決めても、あわてる必要はない。中国人の中国人による中国人のための銀行は早晩、馬脚を現す。日本がAIIBに参加しなくて正解だったと言える日がきっと訪れるだろう。

 ※SAPIO2015年6月号

NEWSポストセブン

 

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