正恩氏の“暴走”は中国も制御不能 軍同士のパイプ寸断で不測事態も (1/2ページ)

2015.05.20


独裁体制を強化する金正恩第1書記。側近は一言も漏らすまいと全員がメモ必携で服従する(ロイター)【拡大】

 金正恩第1書記率いる北朝鮮が危機的局面を迎えている。正恩氏が軍幹部の玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)人民武力部長(国防相に相当)を「反逆罪で処刑した」(韓国筋)と伝わり、正恩氏の独裁強化を危険視する声が挙がっているのだ。2013年にも最高幹部を処分するなど「恐怖政治」の暴走に歯止めがかからず、専門家は「軍部が持つ中国との独自のパイプが途切れかねない」と指摘。中国との関係悪化が朝鮮半島動乱の引き金になりかねない状況という。

 韓国の情報機関、国家情報院によれば、玄氏は4月24、25日の軍幹部大会で居眠り。正恩氏の指示に従わなかったり、言い返したりしたこともあったとして「不敬」と見なされ、反逆罪に問われた可能性がある。

 玄氏は同月13〜20日にロシアを訪問。モスクワで開かれた国際安全保障会議に出席するのが目的とされたが、5月9日の対ドイツ戦勝70周年記念式典に招待されていた正恩氏の訪ロに向けた地ならしとみられていた。このことから、正恩氏の訪ロ準備での不手際を問われたとの見方も出ている。

 ただ、これまで党幹部の処刑の度に実施してきた記録映画からの映像削除が、今回は行われていないため、生存しているのではないか−との観測も流れている。

 正恩氏は12年4月に第1書記に就任して以来、約70人もの幹部を処刑してきた。恐怖政治で権力基盤の強化を図り、今回の玄氏もその一環とみられるが、相次ぐ血の粛清で別の懸念も浮上している。

 北朝鮮情勢に詳しい『コリア・レポート』編集長の辺真一氏は、「中国との関係悪化がさらに進むことになりそうだ。朝鮮人民軍と中国の人民解放軍は朝鮮戦争で共闘して以来、独自のネットワークを形成している。玄氏の粛清によって、両国の軍人同士の結びつきが損なわれる恐れがある」と指摘する。

 

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