【緯度経度】外交より大衆感情を優先した朴大統領 韓国保守派で膨らむ指導力への疑問 (1/2ページ)

2015.06.15


朴大統領に対する国民の不信感が高まっている(聯合=共同)【拡大】

 街の声でこのところ、「朴槿恵大統領は運が悪い」というのをよく耳にする。昨年のセウォル号沈没事故に続き、今回の「MERS(マーズ)感染騒ぎ」のことを言っているのだ。いずれも民心が一種のパニック状態になり、対応の遅れなどで政府が激しい批判にさらされているからだ。

 メディアは人々の不信や不安をあおり、野党や反政府系は決まって「大統領が悪い」と大統領非難に走る。大事故、大事件など人災はもちろん、伝統的には天変地異の天災まで「指導者に徳がないから」という“災異観”がある社会だけに、大統領はつらい。

 朴大統領は突発する大事故、大事件への対応にばかり忙殺されて何もできない状態が続いている。すでに5年任期の3年目なのにまだこれといった政権の成果が見当たらない。そして「運も実力のうち」となってその指導力への不満、批判が強まっているのだ。

 「マーズ騒ぎ」の中で朴大統領は来週に予定されていた訪米を延期した。「外交より国民の安全、安心が優先」と判断した結果というが、この判断に世論は必ずしも拍手喝采ではない。

 訪米は14日から18日に設定されていた。外交当局をはじめ政府および与党を含め大勢は、「日程を短縮してでも出掛けるべき」だった。これに対し訪米延期論は主に野党陣営から出ていた。「民の声」と称しあらゆることで政権の足を引っ張ろうとする野党・反政府派としては当然の主張だ。

 

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