【外信コラム】これも“日本隠し”の一端? 韓国人気女性作家の盗用騒動

2015.06.29

 韓国を代表する人気の女流作家・申京淑(シン・ギョンスク)氏(52)の小説の文章に三島由紀夫の作品からの“盗用”があるといって大騒ぎになっている。面白かったのは版元の出版社が当初、「彼女の描写の方が三島のものより比較優位にある」といって盗用を擁護したことだ。後で日本通の識者から「三島作品の美学を知っているのか」と笑われていたが、これが韓国を代表する知的出版社の言い分だから困る。

 それにしても原作よりうちの方が素晴らしいとは韓国人らしい(?)豪気だ。

 昔から韓国人は日本文学の大ファンである。近年は現代作家の作品が大量に輸出され、東野圭吾氏や宮部みゆき氏らの翻訳本は書店に山積みされている。村上春樹氏の作品は作家にも影響が大きく、韓国の文学の流れを変えたといわれるほどだ。今回の盗用事件を含め日本の影響力という意味ではありがたいことである。

 国交正常化から50年の間、日本の新たな影響は経済や文化をはじめ韓国のあらゆるところに及び、韓国の発展にプラスした。当事者は知っているが政治家やマスコミはいまなお知らないふりをし続けている。これを日本の研究者は「韓国の日本隠し」といっている。盗用もその一端だが、事実がもっと知らされれば韓国人の対日感情も少しはよくなるだろうに。(黒田勝弘)

 

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