【ギリシャ危機】「厭独論」広がる国際金融市場 強硬ドイツに批判噴出  (1/2ページ)

2015.07.14


 12日、ユーロ圏首脳会議でドイツのメルケル首相(左)やフランスのオランド大統領(中央)と話すギリシャのチプラス首相=ブリュッセル(ロイター)【拡大】

 【ニューヨーク=松浦肇】ギリシャ金融支援協議で、ぎりぎりまで強硬姿勢を崩さなかったドイツに対する批判が国際金融市場で噴出し始めた。ギリシャがユーロ通貨圏から脱退する事態となれば世界の市場にも影響が大きいためで、「厭(えん)独」ともいえる雰囲気さえ広がりつつある。

 「ドイツが強硬姿勢を崩さないのは問題ですね」。先週9日、米調査機関のカンファレンス・ボードが開催した勉強会で、アナリストが強調した。

 市場関係者の多くは「ギリシャ危機は、(世界的な金融危機を引き起こした)2008年のリーマン・ショックとは違う」(米シティグループ)とする。欧州中央銀行(ECB)など世界中の中央銀行がギリシャが破綻した際の準備をしているうえ、ギリシャの経済規模は大きくない。

 だが、他の南欧諸国に信用不安が飛び火してユーロ通貨圏が瓦(が)解(かい)し、ユーロを使う国や企業が減る場合は、将来的に欧州における金融政策が効きにくくなるリスクが生じる。「景気対策の手段がなくなってしまうので、結果的にドイツは自分の首を絞めている」(カンファレンス・ボード)

 そもそも、「通貨統合によるメリットを受けたのは、ギリシャといった南欧諸国だけではない」(米バンクオブ・アメリカ・メリルリンチ)。ドイツは生産性の低い南欧などを編入したおかげでユーロが実力よりも安くなり、輸出を増やすことで外貨を稼ぐことができた。

 ドイツは通貨統合を利用して、ドイツ国内や東欧に生産拠点を拡充できた。ためた外貨はドイツの銀行がギリシャなどの輸出先で投資・運用した。

 

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