ギリシャ、近づく“悲劇の第三幕” 支援融資原則合意も…厳しい財政緊縮策

2015.07.14


支援再開へ合意にこぎつけたギリシャのチプラス首相。だが試練はここからか=13日(AP)【拡大】

 欧州連合(EU)のユーロ圏首脳会議は、ギリシャへの第3次支援融資に向けて原則合意した。ギリシャのユーロ圏離脱がひとまず回避されたことを欧米の市場は好感したが、増税や年金カットなどの法制化が条件付けられており、財政緊縮策で経済と財政が悪化する歴史が三たび繰り返される恐れがあると専門家は指摘する。

 約17時間にわたる徹夜の協議では、最大860億ユーロ(約11兆7000億円)規模とされる支援融資実施の条件として、ギリシャは15日までに、消費税にあたる付加価値税(VAT)の増税や年金の削減などの関連法案を成立させるほか、債務返済のため500億ユーロ規模の国有資産の譲渡を目指す。

 2010年以降、EUは国際通貨基金(IMF)と共にギリシャ向け支援を2度行っており、今回の支援で3度目となるが、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの片岡剛士主任研究員は「目先の債務返済など短期的なメリットはあるが、ギリシャは過去2回の支援の際に緊縮財政を受け入れたが、4年間で名目国内総生産(GDP)は25%減り、財政健全化の道筋も立っていない。緊縮を進めればギリシャはさらに困窮して債務も返済できなくなるだろう」と指摘する。

 合意では債務の減免も盛り込まれなかった。

 「EU側は、債務を減免しないまま、税収でこつこつ債務を返済するという成功例のない方法をギリシャに求めている。根本的な解決策はユーロ圏が財政統合することだが、できないなら早急にユーロから離脱するしかない」と片岡氏。火種はくすぶり続けるようだ。

 

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