習政権“瀬戸際” 中国6度目利下げ、再バブルも 預金金利「自由化」は名ばかり

2015.10.24

 中国人民銀行(中央銀行)が1年間で6度目という異例の利下げを打ち出した。7〜9月期国内総生産(GDP)がリーマン・ショック以来の低水準に落ち込むなか、習近平政権は政府目標の成長率7%を達成できなければ権威が失墜する瀬戸際にある。ただ、景気刺激策の効果は不透明だ。

 人民銀行は金融機関の貸出・預金基準金利と、金融機関から強制的に預金の一部を預かる預金準備率をそれぞれ引き下げた。企業は低い金利で銀行からお金を借りられるようになり、銀行は貸し出しに回す資金が増えることになる。

 来年スタートする「第13次5カ年経済計画」を決める中国共産党の「第18期中央委員会第5回総会(5中総会)」の開幕を26日に控え、実体経済の悪化に歯止めがかけられない習政権が強い危機感を示した形だ。

 ただ、中国の場合、GDPに占める投資の割合が高く、これまでの不動産への過剰投資や製造業の生産過剰の反動で経済が失速している。これまでにも政府は金融緩和策や公共事業の積み増しを打ち出してきたが効果は乏しく、さらなる過剰投資を生む恐れもある。

 中国政府はサービス業や個人消費主導経済への転換を打ち出しているが、今年に入って輸入が大きく落ち込んでおり、どこまで消費を下支えできるかは未知数だ。

 一方で銀行の預金金利の上限も撤廃。形の上では金利を自由化することで、国際通貨基金(IMF)の準備資産「特別引き出し権(SDR)」の構成通貨に人民元を採用させたい狙いがある。

 ただ、実際には「自由化」とは名ばかりで、政府が設定した基準金利から大きく離れると、政府の「指導」を受ける仕組みだ。

 なりふり構わない習政権だが、さらなる景気の悪化で雇用情勢が悪化すれば、党内外の信任が大きく揺らぎかねない。習政権は厳しい状況に追い込まれている。

 
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