【矢板明夫のチャイナ監視台】中国の新たなネット禁止用語「趙家の人々」が映し出す社会の歪み (1/3ページ)

2016.02.22

 海外逃亡中の汚職官僚ら100人の写真を掲載した昨年4月23日付の中国英字紙、チャイナ・デーリー。「趙家の人々」はほとんど含まれていない(川越一撮影)
 海外逃亡中の汚職官僚ら100人の写真を掲載した昨年4月23日付の中国英字紙、チャイナ・デーリー。「趙家の人々」はほとんど含まれていない(川越一撮影)【拡大】

 2016年1月。中国国内の新聞やテレビ、ネットメディアの担当者たちは、共産党宣伝部門から新しい禁止用語のリストを受け取った。追加された約30の言葉の内「趙家の人々」「趙の国」「趙の王様」など「趙」と関係する言葉が約半分を占めた。「今回、当局の反応はさすがに早い」と感心した雑誌の編集者もいた。

■語源は「阿Q正伝」

 「趙家の人々」とは、昨年末から中国国内のインターネットでにわかに流行し出した言葉だ。「権勢を誇る一族」の隠語で、中国の特権階級を揶(や)揄(ゆ)するニュアンスがある。語源は文豪、魯迅(1881〜1936年)の小説「阿Q正伝」(1921年作)から来ている。

 家も金もなく、字も読めない浮浪者、阿Qが、村の金持ち、趙家の息子が科挙試験に合格したと聞き、「俺と同族だ」と周りに自慢したが、翌日、趙家に呼ばれ「でたらめを言うな。お前なんか趙家を名乗る資格がない」などと罵倒され、殴られた…という部分があった。

 また、中国で子供に漢字を教える有名な学習書「百家姓」というのがある。代表的な姓を羅列してあるだけの内容で、“趙銭孫李”から始まる。宋(960〜1279年)の時代につくられた書物であるため、当時の皇帝一族の姓である“趙”が最初に出てくる。このことからも、趙家は他の家からみれば特別な存在というイメージがある。

 

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