殺人犯を「反日の義士」化 静かに始まった“捏造加嘘”による創史 (2/2ページ)

2016.02.25

ライフルを手に旅館に立て籠もった金嬉老=1968年2月
ライフルを手に旅館に立て籠もった金嬉老=1968年2月【拡大】

 彼は、小学校5年で退学処分を受け、終戦の時は少年院にいた。その後も窃盗や横領で服役している。韓国に住みついてからも、愛人の夫を殺害しようと暴力を振るい有罪判決を受けた。

 今年2月20日の中央日報に「48年前の『金の戦争』と日本のヘイトスピーチ」というコラムが載った。

 「借りた金を返せと脅迫していたヤクザが『朝鮮人、汚い豚野郎』と言って悪口を浴びせたことから怒りが爆発した。金嬉老の人生を押さえ付けていた差別と暴力、日本の警察の不当な待遇など苦い記憶が一気に胸を駆け上がったのだろう」として、殺人事件までの金の前歴にも、韓国での振る舞いにも触れないまま、今日の日本の「ヘイト」に結びつけている。

 経済メディアのマネートゥデイも同じ日に「日本最長期囚キム・ヒロ事件」という記事をアップしている。

 こちらは「歴史の中の今日」というシリーズ物だが、「50年前」ならともかく、なぜ「48年前」という半端な回顧なのか。マネートゥデイの記事も、前歴や、韓国に渡ってからの事件には何も触れないまま、「日本の差別と闘った英雄」物語になっている。

 韓国の高年層なら「あの男のことを…」と思うかもしれない。が、若い世代の中には「そんな英雄がいたのか」と胸をときめかす者もいるだろう。この先、どんな捏造加嘘が進み「事件から50年」にはどんな記事が載ることか。 (敬称略)

 ■室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。主な著書に「韓国人の経済学」(ダイヤモンド社)、「悪韓論」(新潮新書)、「呆韓論」(産経新聞出版)、「ディス・イズ・コリア」(同)などがある。

 

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