ソロス氏の人民元巡る攻防 ポンド危機時と状況が酷似 (1/3ページ)

2016.02.26

 アメリカの投資家で「イングランド銀行を倒した男」と呼ばれるジョージ・ソロス氏は1月22日に行なわれたダボス会議で、次のように発言した。

 

 「中国バブル崩壊はもう起こったこと。(中略)中国経済の問題はデフレと過大な債務だ。中国経済の負債はおそらくGDP比300%か、対外債務を合わせれば350%にも上る深刻なもの。しかも中国は輸出主導から内需主導への経済改革を長く放置し過ぎた。ハードランディングは不可避である」

 その上でソロス氏は「自分は“アジア通貨”を空売りしている」と高らかに宣言。この言葉は世界に大きな衝撃を与えた。ソロス氏のいう“アジア通貨”が何を指しているかは明かされていない。だが、「人民元を指しているのでは」というのが投資関係者の共通認識だ。そのため習近平vs.ソロスという構図を金融関係者は囁いているのである。

 ソロス氏は1930年8月生まれの85歳。彼がその名を世界に轟かせたのは、「ポンド危機」だった。ポンド危機とは、1992年にイギリスポンドが急落した事件である。

 1990年代初頭のイギリスは、欧州各国の不況や財政健全化策などによって景気が後退し、失業率が上昇していた。しかしその経済状況とは裏腹に、ポンドは過大評価されていた。

 理由は当時、イギリスがEUの前身であるEC諸国の通貨管理体制・ERM(欧州為替相場メカニズム)に参加していたからだ。将来の統一通貨・ユーロの導入に向けて、ERMに従い、自国通貨のポンドと欧州他国通貨との相場を一定範囲に固定する政策を取ることで、金融政策の柔軟性を失っていたのである。そこに目をつけたのがソロス氏だった。

NEWSポストセブン

 

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