韓国が「売買春大国」「強姦(ごうかん)大国」であることは、よく知られている事実だが、いま一つ知られていないのは「中絶大国」であることだ。売春婦や強姦被害者の中絶もあるだろうが、大きな比率を占めるのは男児を得るため、女児と分かった場合に措置をするケースだ。
結果として、韓国がいま直面しているのは、結婚適齢期の世代の「男性>女性」問題だ。しかも、適齢期の女性のうち数万人は「海外遠征売春」に出ているのだから、男女数の格差は、より深刻になる。それがまた、性犯罪につながり…悪循環は断ち切れない。
男児選好が強いのは中国と同様だ。ただ、中国のような「1人っ子政策」は施行されたことがない。だから、第1子だけ見れば、男児の比率がわずかに高い。自然の摂理に従った姿だ。ところが、第2子以降は違ってくる。
2003年の調査だが、中央日報(2005年10月31日)は「第1子は女児100人当たり男児104・9だが、第2子は107・0に高まり、第3子以降は136・6に急上昇」と伝えている。同紙が「韓国の男児出生比率が高いのは『男子選好思想』のほか、『選択的妊娠』をしているためと分析された」と、きれいごとを書いているのには驚かされる。
選択的妊娠とは何か−。羊水検査などにより、女児と分かったら中絶することに他ならない。
これが増えたのは1980年代からだ。そのころに生まれた第1世代が今、男女数の不均衡に苦しんでいるのだ。