【宮家邦彦のWorld Watch】仲裁めぐりお粗末な反論しかできない中国 なぜこれほど国際法「音痴」なのか (1/2ページ)

2016.07.25

 先週は珍しく「国際法」に世間の耳目が集まった。13日付主要紙が1面トップで、オランダ・ハーグの仲裁裁判所が中国の主張を退けたことを詳しく報じたからだ。

 ●南シナ海中国支配認めず

 ●初の国際司法判断

 ●仲裁裁「九段線 根拠なし」

 こんな見出しで始まる記事には国連海洋法条約、領海、排他的経済水域、大陸棚、低潮高地といった専門用語が躍る。筆者の女房は、「今日の記事は最初の5行読んだだけで頭が痛くなった」とぼやいていた。今回の「判決文」は全体で500ページもあるが、結論は明快だ。

 中国は南シナ海の大半が「古代からの中国の領土」であり、そこに中国は「疑う余地のない主権」があると主張してきた。これにフィリピンが異を唱え国連海洋法条約に基づく仲裁手続きを始めたのは2013年1月。過去3年半に中国は南シナ海で実効支配する岩礁を埋め立てて「人工島」を造った。明らかに既成事実を積み重ねるためだ。

 それでも今回、仲裁裁判所の判断はフィリピン側主張をほぼ認めた。要するに「中国が南シナ海で主張する歴史的権利に法的根拠はない」ということだ。対する中国政府は「フィリピンが一方的に申し立てた仲裁は国際法違反であり、仲裁裁判所は管轄権を持たないので、中国はこれを受け入れず、認めない」と宣言した。外務省報道官も「判断は紙くずであり拘束力はなく無効だ」と強く反発した。

 今回の国際司法判断の是非や日米中など関係国の対応ぶりは既に詳しく報じられており繰り返さない。ここは「九段線」「歴史的権利」「紙くず」など、お粗末な反論しかできない中国外交「音痴」の理由について考えてみたい。

 

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。