中国とロシアの海軍が、9月に南シナ海で合同軍事演習を行うことが明らかになった。中露は2012年以降、海軍合同軍事演習を毎年実施しているが南シナ海での演習は初めてだ。ロシアのプーチン大統領は年内にも来日する見通しだが、南シナ海への進出をもくろむ中国に肩入れするつもりなのか。
中国国防省の楊宇軍報道官が28日の記者会見で発表した。楊氏は「定例の演習であり、両軍の実務的な協力を深化させるのが目的だ。第三国に向けたものではない」と強調したが、米韓が最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備を決定したばかりのタイミングだ。中露はTHAADに激しく反発してきただけに、米国を牽制(けんせい)する狙いがあるのは明らかだろう。
南シナ海をめぐっては、中国が主権が及ぶと主張し、独自に設定した「九段線」(赤い舌)について、オランダ・ハーグの仲裁裁判所が12日、「法的根拠はない」とする裁定を下した。中国の主張に正当性がないことがはっきりしたのだ。困った中国がロシアを味方に引き込んだようにも見える。
ここで気になるのは、日露関係への影響だ。プーチン氏は年内にも来日し、安倍晋三首相との首脳会談で北方領土問題の進展を目指す考えだが、中国への接近をどうみればいいのか。




