【外信コラム】ポーランドと日本の深い絆

2016.07.29

 欧州連合(EU)からの離脱を選択した国民投票から1カ月。英国でポーランド移民へのヘイトクライム(憎悪犯罪)が後を絶たないことに心が痛み、バッキンガム宮殿に近い「ルーベンスホテル」を再訪した。

 先の大戦でドイツとソ連に占領されたポーランドの亡命政府が、このホテルの中にあったからだ。ホテル正面に貼られたプレートが往事をわずかにしのばせるが、大戦末期、ここから日本に極秘情報がもたらされたことはあまり知られていない。1945年2月、ソ連の日本侵攻を決めたヤルタの密約である。

 連合国側のポーランドがいち早くこの情報を日本側にもたらした。シベリアの孤児救出や杉原千畝によるユダヤ系ポーランド人への「命のビザ」発給など、日本の支援に対する恩返しのためだ。

 この情報をストックホルムで受け取った陸軍武官は夫婦で速やかに東京に打電した。戦争の帰趨(きすう)を決する重要情報にもかかわらず本国は生かせず、多くの命が奪われた。原爆が投下され、ソ連の後継国ロシアとの間では、北方領土問題が今も続く。

 夫妻の戦後は無念の日々だった。そんな2人の半生を描いたドラマ「百合子さんの絵本」が30日、NHK総合テレビで放送される。ポーランドと日本の深い絆をご覧いただきたい。(岡部伸)

 

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