韓国でも、街のジューススタンドが増えている。「果物と野菜だけを直接絞り出し、人工添加物なし」がウリなのだが、「大腸菌添加」があったことが分かった(ヘラルド経済、16年7月29日)。
トッポッキとは、韓国もち(=もち米ではなく、うるち米から作る)を辛子みそで炒めたファストフードだ。屋台で売られているものには“危なさ”を感じても、大手食品メーカーが製造し真空パックしたものなら安心と普通は思う。が、そこからも大腸菌が検出されたことがある。
きっと真空ではなかったのだろう。さらに驚くべきは、このメーカーが摘発されて回収した製品を低所得層に寄付していたことだ。モラルハザードここに極まりだ。
摘発された法人、個人は食品衛生法に基づき、何らかの行政罰を受けるが、間もなく8月15日。恒例の「光復記念恩赦」があり、法人も個人も罰はなかったことになる。
■室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。主な著書に「韓国人の経済学」(ダイヤモンド社)、「悪韓論」(新潮新書)、「呆韓論」(産経新聞出版)、「ディス・イズ・コリア」(同)などがある。