ロンドンに留学中だった中国人学生がバッキンガム宮殿に侵入し、逮捕された。中国人留学生は警察の取り調べに対して、刃物を所持しており、「エリザベス女王を刺すつもりだった」などと供述しているという。
女王は今年5月に行なわれた園遊会の席上、中国の習近平国家主席らが昨年公式訪問した際の行状について、「あの人たちはとても失礼でした」などと公然と批判。留学生は、その報復のために宮殿に侵入したとの見方も出ている。
この留学生はシェフィールド大学に留学中の張航容疑者(25)。張は8月12日午後2時45分ごろ、宮殿の正門を乗り越えて、宮殿内に侵入したところを警備中の警察官に逮捕された。張容疑者は刃物を携行しており、取り調べで「中国のスパイに後をつけられている」などとの意味不明の供述を繰り返しているという。
さらに、宮殿に侵入した目的について、「エリザベス女王を刺すつもりだった」などとも話しており、警察では精神に障害がある可能性もあるとみて、精神鑑定を行う用意もあるという。
シェフィールド大学の広報担当者は「本学の留学生が起こした事案については留意している。しかし、現在公判中であることにも鑑みて、現段階では論評を避けたい」とのコメントを発表している。