G20、南シナ海問題スルーは「オバマ政権の挫折」か (2/2ページ)

2016.10.05

 そもそも中国は二酸化炭素の排出に関して欧米の定めたルールに抵抗を持っていたが、最終的に米国の定めたルールに歩み寄った。その妥協の象徴こそがパリ協定であるとすれば、その意味をことさら強調する必要もないだろう。

 オバマ大統領を出迎え首脳会談に臨んだ習近平国家主席の両脇には、重要な外交の場面で必ず同席する党中央政治局委員の王滬寧、栗戦書の両氏に加え、汪洋国務院副総理(政治局委員)も同席するなど、重視の姿勢がアピールされていた。

 この米国重視の姿勢から考えても、オバマ大統領の杭州到着時の非礼な対応には首をかしげざるを得ないのだが、これに関して興味深かったのは国内でもナショナリズムの色彩が強いとされる機関紙、人民日報の国際版「環球時報」がこの対応の不備に触れ、「後方のタラップから降りたのは米国側の要請」だと報じていることだ。

 事の真相が同紙の伝えるままだとは思わないが、はっきりしているのは、彼らもまたこの問題を“気にしていた”ということなのだ。

 ■富坂聰(とみさか・さとし) 拓殖大学海外事情研究所教授。1964年生まれ。北京大学中文系に留学したのち、週刊誌記者などを経てジャーナリストとして活動。中国の政・官・財界に豊富な人脈を持つ。『中国人民解放軍の内幕』(文春新書)など著書多数。近著に『中国は腹の底で日本をどう思っているのか』(PHP新書)。

 

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。