税金「無駄遣い」2364億円 前年度の倍、過去最高に

2009.11.11


会計検査院による指摘金額、件数の推移【拡大】

 会計検査院は11日、官庁や政府出資法人などの2008年度の決算検査報告を鳩山由紀夫首相に提出した。税金の無駄遣いなど不適切な経理処理は717件あり、指摘総額は計約2364億5000万円。前年度(約1253億6000万円)の倍近くに上り、過去最高額となった。

 大幅増の要因は、“霞が関の埋蔵金”と呼ばれる特別会計の余剰資金のように、「有効活用されていない」として指摘総額の4割を超える巨額の基金を明示したこと。コスト高を招くとの批判が強い随意契約の見直しを迫るとともに、前年度より幅広く自治体の不正経理の実態解明を進めた。

 検査院は今回、国庫補助金で設立された基金のうち事業規模が縮小したり、多額の運用益を保有したりしたケースを集中的に調査した。

 経済産業省所管の「中小企業金融安定化特別基金」や、農林水産省と林野庁所管の7事業の基金について、それぞれ約391億円、約353億円を“埋蔵金”と認め返還などを求めた。204億円余を委託先業者に預けて運用させ、その利益で事業費を賄っていた日本貿易振興機構(ジェトロ)に対しても、同様の余剰資金と判断した。

 国土交通、農水両省の補助事業をめぐる不正経理問題では、12道府県で約11億円の不正を見つけた前年度に続き、26府県と2政令指定都市、政令市以外の13市を調査。02〜07年度に架空取引で支払った公金を業者の口座にプールする「預け」など約32億円(うち国庫補助金相当額は約16億円)の不正を新たに指摘した。

 このほか、資源エネルギー庁や中央省庁の出先機関でも同様の不正経理が見つかった。

 総額のうち法令などに違反する「不当事項」とされたのは約123億3000万円。これまでの指摘後も返還されていない債権などは前年度とほぼ同じ約131億円だった。