民主“急接近”公明にピリピリ「振り回されてはいけない」

2010.03.13


石井選対委員長【拡大】

 政権党の「民主」と野党の「公明」両党の急接近ぶりに対し、与野党内にピリピリムードが漂っている。両党は今のところ、子ども手当法案など政策面での協力にとどまるが、その先には、夏の参院選やその後の政局への地ならしを見越した政治的な思惑含みとの見方もある。先の総選挙では激しく争った両党だが、最近の“親密交際”はどこまで拡大するのか−。

 「法案修正だけならいいが、民主党と公明党が急接近しているという報じられ方をされないよう気をつけるべきだ。公明党に振り回されてはいけない」

 11日の民主党役員会で、石井一選対委員長は子ども手当法案などで公明党の修正協議を受け入れた国会対策幹部に対し、こうクギを刺した。

 石井氏は、「支持者から『これまで批判してきた公明党や(同党支持母体の)創価学会と接近するのはどういうわけか』と電話やメールがたくさんきている」とも。2月下旬の小沢一郎幹事長と創価学会幹部との密会が念頭にあったことは明白で、小沢氏は黙ったままだったという。

 国会などで創価学会批判を繰り返してきた石井氏は、自らのブログで「昨年の総選挙まで『仏敵』と言われてきたのに、参院選で負けたら公明党と連立するのか」とする支持者の不満を紹介。「何の説明もなく公明党・創価学会と接近すれば(他の)宗教票が減る」(民主幹部)との声もでるほど警戒感は強い。

 最近の「民公接近」は「政治とカネ」問題が大きなきっかけだ。民主党は公明党が提案する政治資金制度改革の与野党協議機関設置、さらには子ども手当法案などの修正も受け入れた。国会運営を円滑に進めたい民主、存在感をアピールしたい公明両党の思惑が一致した形だ。

 しかし、民主党と同様に公明党内にも、「総選挙で民主党の『子ども手当』に反対したことをどう説明するのか」「小沢幹事長支配の民主党とは一緒になれない」と異論がくすぶる。公明党の井上義久幹事長は、「国民のために是々非々に対応するのが基本。(民主への)すり寄りではない」と打ち消しに躍起だ。

 民公接近には、連立与党の社民、国民新両党も神経をとがらせる。参院選の結果次第で連立の枠組みが維持されるのか流動的だからだ。子ども手当法案などで、連立与党内の調整よりも公明党との修正協議を先行させたことに対し、「連立与党間で協議してから他党に働きかけるべきだ」(重野安正・社民党幹事長)などと不快感を示し、民主党に抗議するという。

 民主、公明両党の親密関係は当分、波紋を広げそうだ。

 

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