【饗庭直道 いざ!幸福維新】尖閣事件には速やかな「実効措置」を

2010.09.24

 今月7日に起きた尖閣諸島沖での日本の海上保安庁の巡視船と中国漁船との衝突事件は、収まる気配がない。中国政府の態度は激化し、日中は今、かつてないほど緊張関係にある。

 この事件の本質は2点である。1つは、戦後日本の安全保障における過去最大級の危機であること。2つめは、東南アジア全体の安全を脅かす危機につながるおそれがあることだ。

 まず、1つめの理由は、一部報道にもあるように、この事件が偶発の事故ではなく、中国政府側の意図的な「作戦」だった可能性が高いからである。

 海上保安庁の主張通り、漁船がわざと体当たりしてきたなら、漁業法や入管法違反の枠を超えて、公務執行妨害を含めた刑法犯となる。起訴ともなれば、中国政府は、領土問題を持ち出して、東シナ海のガス田の掘削を独断で始めたり、武力で尖閣諸島を制圧する、という強硬手段をとる口実がつくりやすい。推理小説風に考えると「事件」で得をする者が「犯人」という構図だ。

 次に2点目。今年の前半、ベトナムやインドネシアなど、南シナ海域でも「尖閣」と類似の事件が起きた。その際、いずれも中国海軍の圧力に両政府は屈し、南シナ海全体が中国の勢力圏内であると、周辺国に印象づけた。

 今回の尖閣事件で日本が屈したら、独裁型の統治機構を巧みに使う中国に対して、自由主義体制では勝てない、という失望感を東南アジア諸国に与える。国際法を踏みにじる“暴君”に、日本が単に「大人のフリ」をしているだけでは、いずれ、アジアの海すべてが制圧されかねない。

 日本はアジアの将来のためにも積極的に「実効措置」を取る必要がある。まず米国と共同「防衛演習」を尖閣で組む。次に、必ず中国より先に自衛隊を尖閣に配備する。また領海侵犯法とスパイ防止法を定める。小中高では領土に関する歴史教育を必須とする、などだ。

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 なお、この度、自分は北米に異動となったため、来月から本コラムは、わが党の滝口笑(たきぐちえみ)女性局長が担当します。9カ月間、ありがとうございました。(幸福実現党北米担当・饗庭直道)

 

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