くら替え早稲田OBに創始者一族が殴り込み 大阪10区

★(1)

2012.11.27


大阪10区で激突する、維新の松浪健太氏【拡大】

 「日本維新の会(維新)の橋下代表代行が、衆院解散後に真っ先に駆けつけたのは大阪10区の松浪健太氏のところ。宿敵は『ソーリ、ソーリ』で知られる民主党の辻元清美氏で、菅直人前首相が応援に入った。さらに、自民党も大物新人を担いで、地元は大騒ぎや」(府政関係者)

 確かに19日午後、大阪府北東部のJR高槻駅前は人、人、人で埋め尽くされた。その数、約3500人。もちろん、お目当ては、地元・大阪で絶大な支持を得る橋下氏だ。衰えぬ橋下人気のおかげで『松浪氏独走』かと思いきや、事は簡単ではなく混戦だという。

 「維新は昨年、10区と重なる府議選で、自民党にダブルスコアで圧勝した。今回もその勢いでいきたいところだが、ここにきて、松浪氏が自民党から維新にくら替えしたことへの不満や、維新に太陽の党が合流したことで政策や理念に独自性が失われたことへの批判が渦巻いている」(同)

 その松浪氏を脅かす筆頭が、辻元氏。前回は社民党から出馬して、松浪氏に2万4000票差で勝利している。

 「辻元氏といえば一度、秘書給与流用事件で逮捕され、そのドン底から再び国政にはい上がった人。前回は、支持率1%の社民党から選挙区で当選した。そのパワーと底力はあなどりがたい」(維新幹部)

 ただ、辻元氏は政権交代後、社民党から民主党に移った。このことで、一部有権者には「地元を無視して勝手に…」という思いがあり、「松浪氏も、辻元氏もどっちもどっちだ」という雰囲気もあるという。

 こうしたなか、自民党が医師の大隈和英氏を刺客として送り込み、くら替え2人組を不安にさせている。

 「大隈氏は、京大大学院医学研究科卒業で、高槻市にある大病院のエリート医者。早稲田大学創設者である大隈重信候の子孫というから、毛並みもいい。若くハンサム。医者としても腕がいいと評判だ」(市議会関係者)

 大隈候といえば、明治時代の薩長藩閥政治に楔を打ち込み、初の政党内閣総理になった人物である。

 「松浪氏は早稲田商学で、辻元氏も早稲田教育、橋下氏は早稲田政経。そこに早稲田創始者一族が殴り込んできた。大隈氏は出遅れたため、知名度不足は否めないが、松浪氏の維新が第3極結集でゴタつき、辻元の民主党が3年半の失政の責任を問われるなか、勢いはある。大隈氏の出馬は、支持層が重なる松浪氏に、よりダメージが大きい」(地元市議)

 橋下氏が危機感を持ち、解散直後の街頭演説の場所に、大阪10区を選んだのもうなずける。情勢は混沌としている。 (ジャーナリスト・田村建雄)

【大阪10区(高槻市など)主な出馬予定者】
▲辻元清美52  民主前
▲大隈和英43  自民新
 浅沼和仁51  共産新
△松浪健太41  維新前
(記号は夕刊フジの分析。△=やや優勢、▲=やや苦戦)

 

注目情報(PR)