海外で活動する邦人保護に政府の機能を充実させねば

2013.01.23


アルジェリアの外国人拘束事件で、対策本部の会議に出席する安倍晋三首相=20日、官邸(宮川浩和撮影)【拡大】

 アルジェリア・イナメナスで発生した、イスラム過激派武装勢力による「邦人拘束事件」の全容が明らかになりつつある。同国政府の「テロには屈しない」との強い姿勢のもと、テロ集団への軍事攻撃が繰り返された。武装勢力のみならず人質となっていた外国人スタッフにも多数の犠牲者が出ており、凄惨な結果となった。日本人7人の無事が確認されたが、残る10人の安否確認が急がれる。

 政府・与党は事件発生後速やかに「対策本部」を設置し、情報収集と対応に当たり、外務大臣政務官を直ちに現地に派遣した。

 折から、東南アジア歴訪中の安倍晋三首相は、「人質の人命優先」をアルジェリア政府に要請するとともに、日程を切り上げて、19日未明に帰国し陣頭指揮に当たった。米英など関係諸国とも緊密に連携し、私にも、首相や官邸スタッフから、適時に情報提供がなされた。

 それにもかかわらず、こうした結末を迎えたことは、極めて残念である。「無辜の人々(=罪のない人々)」を人質に巻き込む卑劣なテロ行為に強い憤りを覚える。事件に遭われた方々やご家族の心情を思うと胸が痛む。政府としてできるかぎりの支援の手を差し伸べてもらいたい。

 事件現場の石油・ガスプラントは経験豊かな「日揮」が建設に従事していたものである。採取された天然ガスの一部は日本にも輸入されていたところから、同社には国益を担う側面もあった。

 私は、かねて人道目的の対人地雷除去機の研究開発と活用の支援に関わってきたが、危険と隣り合わせだけに、関係企業の配慮と苦労は並大抵のものではなかった。

 今回、情報が錯綜(さくそう)し、収集に手間取った。アルジェリアの国情や地理的条件も重なったが、今後、情報収集と対応のあり方をしっかり検証する必要がある。

 そのうえで、海外で活動する邦人の保護に政府の機能を充実させるとともに、テロを予防・回避するための国際的な連携を強めていかなければならない。

 このたび、私をはじめ公明党の代表団が訪中する。

 沖縄県・尖閣諸島をめぐって軋轢(あつれき)が生じている日中関係を大局的な立場にたって改善するために、政治対話の扉を開き、日中首脳会談に結び付けていきたい。与党として、安倍首相が習近平総書記に宛てた「親書」を携えての訪中となった。

 先ごろ、鳩山由紀夫元首相が訪中した折、尖閣諸島に関する日本政府の立場とまったく異なる見解を述べて、大々的に報道された。政界を退いた人の個人的な見解とはいえ、「元首相」としての影響をわきまえない言動と言わざるを得ない。

 周恩来首相が、田中角栄首相に贈った「言必信 行必果」(論語=言は必ず信あり、行いは必ず果たす)という言葉を噛み締めたい。(山口那津男・公明党代表)

 

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