参院選、東京&大阪は地殻変動で予断許さず 山本太郎氏は圏内に!

2013.07.07


【東京選挙区】(改選数5)【拡大】

★鈴木哲夫の核心リポート

 東京と大阪の二大都市で、参院選(21日投開票)の地殻変動が起きている。自民党優勢は変わらないが、最終議席などをめぐって意外な展開となっており、「反原発」を掲げる俳優の山本太郎氏や、共産党が「当選圏内」に食い込んでいるのだ。安倍晋三首相の政権運営にも影響を与えかねない最新情勢について、政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が迫った。

 「都市部が激動している。特に、東京と大阪では顕著だ。数字を見る限り、結果がどうなるか最後まで分からない」

 こう話すのは、自民党選対幹部だ。数字とは、自民党が定期的に実施してきた情勢調査のこと。3、4、5月と全国規模で実施した後、6月には重点区だけ行ったが、以下のような変化が見られるという。

 「まず、東京と大阪で共産党が躍進している。さらに、ワンテーマにこだわった候補が急激に伸びている」(同)

 私(鈴木)が入手した、公示直前の最新調査を見ると、その傾向は明らかだ。

 まず、東京選挙区。改選数5だが、自民党の丸川珠代、武見敬三両氏が1、2位を走り、公明党代表の山口那津男氏が猛追。そして、4位に共産党の吉良佳子氏、5番目に無所属ながら「原発反対」を掲げる山本氏が飛び込んでいた。

 公示直前に女性候補を電話1本で公認から外した非情な民主党や、石原慎太郎共同代表が地元の日本維新の会、渡辺喜美代表のみんなの党などは、次点の位置で横一線という結果だった。

 一方、改選数4の大阪選挙区はどうか。

 1位には自民党の柳本卓治氏、2位に公明党の杉久武氏、3位にはおひざ元の維新の東徹氏が並ぶ。そして、4位は、共産党の辰巳孝太郎氏で、圏外に民主党の梅村聡氏の名前が続く。

 あくまで、一政党の情勢調査だが、二大都市における共産党の伸長や、東京での山本氏の躍進は見逃せない。

 東京都庁の幹部職員も「戦後から高度成長期にかけて、二大都市には集団就職で地方の中・高卒の若者が集まってきた。彼らの生活は裕福ではなく、ここを中心に共産党は運動を展開していった。都市部には無党派が多いが、きっかけがあれば共産党シンパが目を覚ます」という。

 山本氏の「当選圏内」という結果にも、自民党執行部の1人は「山本氏の俳優としての知名度と、愚直に1つのテーマを繰り返すことで共感が広がっている。『反原発』世論も潜在的には収まっていない。参院選後、原発再稼働をめぐって世論が沸騰する可能性もある」とみる。

 二大都市は日本の縮図、その有権者の意識は政治の流れを作る。自民党幹部も「この傾向を侮ってはいけない」と警戒感を示し、こう続けた。

 「単に『非自民党』というなら、維新やみんなの党、民主党に支持が行ってもいい。より革新色の強い共産党に支持が集まるのは、明らかに自民党のタカ派路線や、原発再稼働、憲法改正に批判的な人が多い証拠だ」

 衆参ねじれを解消して安定政権を目指す安倍首相だが、二大都市で起きている「地殻変動」が、ダメージとして政権を直撃するかもしれない。

 ■鈴木哲夫(すずき・てつお) 1958年生まれ。早大卒。テレビ西日本報道部、フジテレビ政治部、日本BS放送報道局長などを経て、現在、フリージャーナリスト。著書に「政党が操る選挙報道」(集英社新書)、「汚れ役」(講談社)など。

 

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