麻生氏「ナチス発言」国際社会で沈静化見せず 五輪招致に影響も

2013.08.06


麻生氏はナチス発言について、財務省で釈明したが…=1日午前【拡大】

 麻生太郎副総理兼財務相の「ナチス憲法に変わっていた」発言が深刻な様相を帯びてきた。

 麻生氏は7月29日、「国家基本問題研究所」(櫻井よしこ理事長)主催のシンポジウムで憲法改正問題について、以下のように語った。

 「憲法はある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口に学んだらどうかね。ワーワー騒がないで」

 米国のユダヤ人人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」が30日に批判声明を発表した。麻生氏は8月1日午前、財務省で記者団に対し、「誤解を招く結果となったので撤回したい」と述べた。

 政権与党内からも批判の声があがったが、麻生氏は2日午前、辞任を否定、菅義偉官房長官も記者会見で幕引きを図った。

 だが、国際社会では沈静化するどころか、他国のユダヤ人人権団体などが「麻生発言」を問題視する構えである。

 プーチン大統領を支援するロシア国内のユダヤ系組織や、岸田文雄外相が訪問したばかりのイスラエルのメディアなどが取り上げ、発言の撤回だけでなく謝罪を要求し始めた。

 この問題が深刻なのは、9月7日にブエノスアイレスで開催される国際オリンピック委員会(IOC)総会での2020年夏季オリンピック開催地決定に少なからぬ影響を与えかねないからだ。

 20年東京五輪招致議連会長でもある麻生氏は、7月3日にローザンヌで開かれた各国IOC委員に行う開催計画説明会でのプレゼンターの1人。そして、欧米のIOC委員にユダヤ系が少なくないことを忘れてはならない。

 ところで、筆者も「ユダヤ人」絡みで貴重な体験をしている。1999年秋、当時の長銀破綻問題について、『週刊ポスト』(10月15日号)に「長銀“われらが血税5兆円”を食うユダヤ資本人脈を掴んだ」を寄稿した。これにサイモン・ウィーゼンタール・センターが厳重抗議してきたのだ。

 その記事は、リップルウッドHDによる長銀買収の背景には金融最大手のゴールドマンサックスの影があり、その人脈と全容を明らかにしたものだった。が、見出しが“過激”過ぎた。そこを突かれたのだ。

 件のセンターは、メディア・チェックの東京駐在員を置いているという。かくも歴史認識に関わる表現は難しい。麻生氏に“傷”がついたのだろうか。 (ジャーナリスト・歳川隆雄)

 

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