何のための消費増税なのか 自民の経済対策は財源なきバラマキ

2013.10.10

 伊勢神宮(三重県伊勢市)で、20年に一度行われる「式年遷宮」が終わった。私の地元でもあり、5日夜、外宮(げくう)でご神体を新しい正殿(しょうでん)に移す「遷御(せんぎょ)の儀」に参列してきた。式年遷宮は、およそ1300年にわたって行われているという。

 たいまつが焚かれた神宮内を歩き、席に着いた。真っ暗な中で約3時間、非常に厳かな雰囲気の中で祭儀は営まれた。時々、神職の方が発する声や足音が聞こえた。自然と、この国の平和と繁栄を祈っていた。昼間とは違った趣を感じた。

 最近、伊勢神宮は多くの人々でにぎわっている。パワースポットとして若い女性なども訪れている。今回の式年遷宮を記念して、社殿造営などの技術を後世に伝える「せんぐう館」が外宮に創設された。わが国の伝統・文化を感じることができる施設なので、ぜひ訪ねてほしい。

 さて、来週15日にやっと臨時国会が召集される。課題は山積しており、民主党は政権を経験した野党として、建設的で具体的な議論をしていきたい。

 来年4月からの消費税増税については、民主党政権時代の責任者として、安倍晋三首相の決断を評価したい。ただ、経済対策の中身には疑問がある。増税は「社会保障を持続可能にし、財政健全化を成し遂げるため」に、民主、自民、公明3党の合意で決まった。

 ところが、自民党の性(さが)なのか、経済対策は公共事業や法人減税といた、財源なきバラマキが目立つ。これでは、何のための消費増税か分からない。2020年東京五輪に絡めた大規模開発も浮上しているが、次世代にツケを残すような多額の予算を使うのではなく、日本らしい簡素なものにすべきだ。

 国会改革も、臨時国会の重要テーマだ。

 野田政権のとき、野党自民党の厳しい国会対応によって、首相や閣僚の長時間にわたる国会出席で苦労した。したがって、国益を考えて柔軟に対応する用意はある。他方で、国民のための充実した国会審議も必要だ。政権与党の都合だけではなく、国民にとって機能する国会でなければならない。

 選挙制度改革は、民主、自民、公明3党による実務者協議がスタートした。国民との約束である「議員定数削減」と、憲法の要求である「1票の格差是正」を同時達成するには、小選挙区と比例区をともに削減するしか道はない。そして、これを次期衆院選から実施するには、この臨時国会で結論を出さなければならない。

 自民党の言動を見ていると、小選挙区削減には極めて慎重だ。300小選挙区の大半に現職議員が張り付いていることを考えると、困難な事情も理解できるが、国民に消費税増税などで負担をお願いする以上、自ら身を切る覚悟は不可欠だ。小選挙区が現状維持では、1票の格差も今のままだ。政権与党として、ぜひ思い切った決断を期待したい。(民主党衆院議員)

 

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