富士重工業「アイサイト」と無人機開発の深い関係

★「アイサイト」と無人機開発の関係

2014.02.18


スバルの主力車「レガシィ」【拡大】

 長年、外車を乗り続けてきた友人が最近、スバルの「レガシィ」を購入した。彼女いわく「いろいろ試したけど全ての要求を満たしてくれる」とのこと。性能重視の見解に、友人が真の車好きであることを改めて認識した次第。

 その富士重工業、自動車販売では輸出が好調なこともあり、過去最高の売り上げを更新するなど、活気をみせている。同社独自の安全技術である「アイサイト」の採用もこれを後押ししているようだ。

 これは、前方の歩行者や障害物を感知し、自動的にブレーキがかかるシステムだ。また、前の車との距離を測り、間が詰まってくると運転手に警告したり、減速することができる。2008年の発売以来「アイサイト」という名称は、すっかりポピュラーになっている。

 しかし、この機能が無人機の開発と深く関係していることを知る人は、あまりいないだろう。

 「アイサイト」は、無人機の自動着陸に関する社内研究成果とルーツは同じであり、それを自動車部門が発展・応用させたものだという。

 同社は、無人機開発の専門部署を置く国内唯一の企業なのである。

 「パイロットが経験するあらゆる事態を想定することが肝なのです」

 関係者は自信をのぞかせる。何と言っても戦前は『隼』を産んだ中島飛行機である。航空機を知り尽くした会社ならではの事業と言えるだろう。

 しかし、当の無人機は険しい道を歩んでいる。

 陸上自衛隊では、観測無人機FFOS(遠隔操縦観測システム)と、その後に開発された無人偵察機システムが配備されていて、昨年4月に石垣市の防災訓練で使用された際には市長が「非常に役立つと感じた」とコメントするなど高い評価を受けている。だが、後継機に着手するも、防衛省・自衛隊では偵察無人機の米国製導入を決めている。

 国産無人機開発は今後どうなるのか…気になるところだ。

 昨年末にはEU加盟国が無人機の共同開発を本格化させると報じられた。米国よりも遅れている偵察能力分野の向上を目指し、同時に防衛産業の活性化も図る狙いだという。こうした話からも、共同開発の有用性が見て取れる。

 いずれにしても、技術は一日にしてならず。

 開発途上のプロセスに耐えられないわが国の深刻な事情がうかがえるのではないか。

 国産無人機の技術の芽を育て、自動車のように発展させることができるかどうかは、日本自身が決めることだ。

 ■桜林美佐(さくらばやし・みさ) 1970年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。フリーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を制作後、ジャーナリストに。防衛・安全保障問題を取材・執筆。著書に「日本に自衛隊がいてよかった」(産経新聞出版)、「武器輸出だけでは防衛産業は守れない」(並木書房)など。

 

注目情報(PR)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!