「消費増税」本質的な議論なければ経済に致命傷も

2014.03.28

 とうとう4月に消費税率が5%から8%に引き上げられます。日銀の「異次元金融緩和」によって上昇に転じた株価も、今年に入って減速を続け、ウクライナ情勢などの外部環境もさることながら、早くも増税後の不安心理を反映した「増税効果」が出ているのかもしれません。企業のベアも、結局打ち消し合って、アベノミクスは次第に沈んでしまいそうです。しかも、来年には2段階目の消費増税が待ち構えています。

 政府は、消費増税を国民に納得させるためにさまざまな負担軽減策を議論しています。公明党が主張してきた「軽減税率」は、生活必需品などの消費税率を例外的に引き下げ、低所得者への負担を軽減するというもので、消費税10%導入の際の大きな焦点になっています。

 しかし、どの商品が必需品かどうかを政府が決めるのもおかしな話です。海外では、日本の消費税に相当する付加価値税の軽減税率にからむ、冗談のような話がたくさんあります。

 カナダでは、ドーナツ5個以内なら外食(ぜいたく品)として5%課税、6個以上だと持ち帰りの食品(必需品)として0%になります。フランスではチョコレートは通常税率19・6%ですが、板チョコだと軽減税率で5・5%になります。

 日本でもこうした後ろ向きな議論に国民のエネルギーが費やされるのでしょうか。しかも各業界は自分たちの製品に軽減税率を適用させるため、政界にはロビー活動を、官僚には天下り先を用意するような動きにもなるでしょう。財務省の裁量に左右される軽減税率は彼らの権限強化にもつながるのです。

 必要なのは「枝葉」ではなく、本質的な議論です。増税と同時に負担軽減を議論すると繰り返し、年金を税金で賄い続けようとすれば、2060年時点での消費税は68・5%になるという試算もあります。人口構造の変化を見据えると、人口増加策や移民を含め、「いかに支える側を増やし、富を創出するか」を考えなくては間に合いません。

 個人消費が6割を占める日本では、「消費増税10%」は経済に致命傷を負わすことになりかねません。 (幸福実現党党首・釈量子)

 

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