旭大隈工業「世界の主流」NATO弾を日本人向けに (1/2ページ)

2014.04.29


旭精機工業の前身である旭兵器製造の工場(提供写真)【拡大】

 敗戦から10年、弾薬製造の老舗企業である旭精機工業(当時は旭大隈工業)にとって、この空白期間に失われた技術は想像以上に大きかった。それでもなんとかはい上がり、米軍や警察から次々に受注、1957年には米極東軍司令部から感謝状も授与された。

 しかし、好事魔多し。これと同時に発注が打ち切られたのである。

 「突然やることがなくなって、毎日、草刈りをしていたようです」

 地元の愛知県だけでなく、各地から希望者が集まり膨れ上がっていた従業員も多くが辞め、もう刈る草がないほど草刈りをしたという。時折しも日本は「なべ底不況」に入っていたころだ。

 やがて防衛庁から細々と実包受注が入るようになったが、少量であるため会社を存続させるほどのボリュームではなかった。民需部門の拡大が不可欠であり、プレス機の製造など新規事業の開拓で経営を維持していた。

 「次の転機は1つの研究開発でした。非常に厳しい条件でした」

 58年、防衛庁はNATO弾の試作を東洋精機と旭大隈工業に発注したのだ。NATO弾とは、冷戦の時代に発足した北大西洋条約機構(NATO)が共同防衛の一環として、武器弾薬についても加盟国同士で互換性が持てるよう規格化を進めたものである。

 防衛庁としても、小銃弾は7・62ミリNATO弾が今後、世界の主流になると考え、2社に5000発ずつ発注することになったのだ。

 

注目情報(PR)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!