集団的自衛権批判する朝日報道の珍妙論理「抑止理論を分かっていない」 杏林大名誉教授・田久保忠衛氏 首相の天敵こそ立憲主義否定

2014.05.23


集団的自衛権を批判する17日の朝日新聞の記事【拡大】

 安倍晋三首相が目指す集団的自衛権行使の限定容認に向け、自民党と公明党の与党協議が進められている。現実離れした「一国平和主義」の呪縛を解き、日本と日本人を守るためのものだが、朝日新聞などの一部メディアがネガティブキャンペーンを張っている。産経新聞が昨年発表した「国民の憲法」起草委員長でもある田久保忠衛杏林大名誉教授が、朝日報道の問題点を指摘した。

 朝日新聞が「首相会見 五つの疑問」という大きな記事を掲載したのは、安倍首相が行使容認の方向性を発表した翌々日(17日)だ。

 「戦争に巻き込まれない?」との疑問を掲げて、国家の抑止力について、《軍備を進めれば、攻撃を受ける危険性が減るとの考え方は冷戦時代を象徴するもの》《集団的自衛権行使を認める理由に『抑止力』を挙げるのは矛盾した論理》などと記した。

 これについて、田久保氏は「抑止理論の何たるかが分かっていない」と断言する。中国は南シナ海で強引に領有権を主張し、周辺諸国を脅しているが、田久保氏は「冷戦後、米軍がフィリピンから撤退したことによる抑止力低下が招いた事態であるというのは、国際的な常識だ」と語った。

 「邦人乗る米艦守れぬ?」という疑問でも、朝日新聞は《海外の日本人が危険に巻き込まれたケースは実際にあるが、米軍に救助された例は『聞いたことがない』》などと書き、安倍首相の「おじいさんやおばあさん、子どもたちが乗る船を守れない」という発言にケチを付けた。

 だが、日本政府が想定する朝鮮半島有事では、3万人以上の在韓邦人を退避させる必要があり、過去のケースは比較にならない。田久保氏は「米軍の力を借りなければならない事態も想定されるのに無責任だ」と憤る。

 「憲法前文まで根拠?」という疑問では、朝日新聞は、安倍首相が行使容認の根拠として憲法前文に触れたことを指摘し、《自民党は本来、前文も含めた憲法改正を志向する》《一部を引用する姿勢は本来の憲法の理念とは相いれない》と書き、見出しで「苦しい説明」とした。

 田久保氏はこれについて「新憲法ができるまで、政府は憲法を順守する義務がある。当然だ」とあきれる。前文を根拠にしたことを「苦しい」と書くことこそ、立憲主義の否定ではないのか。

 さらに、朝日新聞は「国民に信は問わない?」との疑問で、《自民党は集団的自衛権の行使について、2012年衆院選で公約としたが、政権復帰後の13年参院選では総合政策集には入れたものの、公約には盛り込まなかった》とし、明確な争点になっていなかったと批判する。

 これにも、田久保氏は「そこまで言うなら、12年衆院選で大論陣を張って阻止すればよかった」と一笑に付す。

 安倍首相と朝日新聞は「天敵」とされるが、同紙の論理には珍妙な印象をぬぐえない。

 

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