陸自、幻の多用途ヘリ「UHX」を輸出候補に

2014.05.27

 今年のゴールデンウイークを振り返ると、装備移転関連のニュースを連日聞いていたような気がする。安倍晋三首相は連休中、10日間にわたって欧州各国を歴訪した。その間、次々に装備移転に関する約束を交わした。

 現政権は4月、事実上の装備品禁輸政策を見直し、防衛装備品移転の新たな原則を打ち出した。そうしたこともあり、安倍首相や小野寺五典防衛相は、外遊先で次々に装備の共同開発などの協定などを結んでいる。

 相手国も、英国、フランス、イタリア、オーストラリア…など広がりをみせている。英国とは化学防護服の共同研究で合意した。フランスとは水中航行の無人機の共同開発などを進める方向だ。

 これらのほか、かねて進行中である海上自衛隊の救難飛行艇US2を民間転用し、インドに輸出するプロジェクトもある。

 また、各企業に個別の問い合わせや、オファーも寄せられている。三菱重工には、地対空誘導弾パトリオット(PAC2)の一部部品を輸出してほしいとの打診があったと報じられた。オーダーは、ライセンス元である米防衛産業大手のレイセオン社からだという。

 三菱重工から防衛省に打診があったわけではないとのことだが、こうした企業への輸出などの打診は以前からしばしばあった。いずれの企業も「武器輸出3原則」もあることから、防衛省にお伺いを立てる以前に断っていた。相手は「門前払い」という印象を持ったかもしれない。それほどガードが堅かったのだ。

 さらに、来月にはフランス・パリで行われる兵器展示会「ユーロサトリ」に、日本の防衛関連企業も初めて参加することになりそうだ。出展するか否かは、各社が決めることである。これまで述べてきたように「自衛隊の受注に全ての力を注ぎたい」という考えの会社もあるため、みんなが大手を振っていくというわけではないが、約10社が参加を予定しているようだ。

 こうした流れを受け、最近、よく問われるのは、「輸出できそうなのは何?」ということ。

 そこで大変、前置きが長くなったが、「なぜここを見ないのか?」という物がある。輸出候補としては、前述したようなラ国(=ライセンス生産による国産)部品も含めた、エンジン等部品や航空自衛隊の次期輸送機C2なども良いと思うが、肝心な良いアイテムを忘れてはいないか。

 その1つは、陸上自衛隊UH1Jヘリの後継機UHXではないだろうか。この幻のヘリはその後、どうなったのだろうか…。

 ■桜林美佐(さくらばやし・みさ) 1970年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。フリーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を制作後、ジャーナリストに。防衛・安全保障問題を取材・執筆。著書に「日本に自衛隊がいてよかった」(産経新聞出版)、「武器輸出だけでは防衛産業は守れない」(並木書房)など。

 

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