【山本雄史のだんじり正論】マスゲームと高麗人参酒で“接待”攻勢 金丸訪朝団 24年目の真実 (4/4ページ)

2014.08.11

 これが、後に日本外交史上、大きな問題となる「金・金会談」である。日本側の通訳も、外務省の担当者もいない中、金丸氏と金主席は密室で計5時間近くも会談した。記録が全く残っていないため、会談の詳細な中身はいまだに明らかになっていないが、金丸氏が金主席にほれ込んだのは明らかだった。訪朝団の滞在最終日の9月28日にに発表された自民党、社会党、朝鮮労働党の3党による共同宣言には、日本の「償い」という言葉が盛り込まれた。後世に大きな禍根を残したこの言葉には、金丸氏の意向が反映されていた。 訪朝団の事務総長だった石井一前参院議員は「金日成なりのジェスチャーだった。要は、社会党は信用していない、あんた(金丸氏)を信用しているんだと。金丸氏はそれでファンになってしまった」と回顧する。北朝鮮は、政治家の心をくすぐるのがうまかったといえる。

 今回の取材では、金丸訪朝団の滞在中に「喜び組」が登場したという証言はなかった。ただ、金丸訪朝団前に平壌入りした自民、社会両党による先遣議員団のメンバーの一部は、ひそかにゴルフやカラオケを楽しんだという。

 日朝関係は、拉致被害者の安否再調査をめぐり、厳しい交渉が続いている。北朝鮮は核兵器を開発して国際社会を敵に回し、弾道ミサイルを頻繁に撃ち、東アジアの安全保障を常に脅かしている。こんな国とかつて国交正常化が近づいたという事実にただ驚くばかりの取材だった。

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 勇壮な「だんじり祭り」で知られる大阪府岸和田市出身の筆者が、日本政治や外交の話題を取り上げます。

 

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