安生氏の著書に“自己犠牲”をいとわない自衛隊員の姿 (2/2ページ)

2014.09.30


安生正(著)『ゼロの迎撃』(宝島社)【拡大】

 安生氏には職務として、1995年の阪神・淡路大震災と、16年後の東日本大震災・東京電力福島第1原発事故の現場で専門技術による救援活動に携わった体験がある。

 この大きな2つの出来事を通じて、同氏は、自らの危険を顧みず、任務を忠実に果たす自衛隊員の姿を目の当たりにした。彼らの実相を書き残したい、との思いに駆られたというのだ。

 「仕事上、防衛省の内局や第一線にいる自衛隊員の方々とのお付き合いがあります。その中で、この国と国民を守るという彼らの気概には一点の曇りもなく、偽りもないと確信した」と断じる。

 と同時に、原発事故直後の自己体験に基づき、次のように語った。

 「東電職員が、福島第1原発2号機爆発前に撤退したなどあり得ないことです。自らの放射線被曝(ひばく)の危険を冒して、プロである私たちの仕事を、責任があると言って奪おうとすらしたのですから」  

 安生氏のミステリー小説にリアリティーがあるのは、このように自己犠牲をいとわない、かつ厳しい日常任務に就く人物を描いているからだ。

 彼らとの出会いこそが、同氏の執筆の槓桿(こうかん=てこ)となったということである。 (ジャーナリスト・歳川隆雄)

 

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