永田町ではすっかり存在感が低下した無所属の亀井静香元金融担当相(広島6区)についても、「メディアへの露出は減ったが、地元の支持層は盤石」(小林氏)との見立てだ。
側近に「それぞれが勝ち残れるように考えろ」と離党を促すまでに追い込まれた生活の党の小沢一郎代表(岩手4区)も「当確」をたたき出した。小林氏はいう。
「地縁・血縁が根強い土地柄でもあり、他の候補はとても小沢氏にはかなわない。ただ、小沢氏の得票が前回を上回るとは考えにくい。野党再編で出番がなかったことから、地元での期待感は確実に薄れている」
小泉純一郎元首相の秘書官だった飯島勲内閣参与は、週刊文春の連載「激辛インテリジェンス」(12月4日号)で、小沢氏について「当落線上の戦い」「完全に守りの選挙」と指摘している。
小沢氏の側近の戦況は、明暗が分かれた。
生活幹事長のポストを捨てて民主党への移籍を選んだ鈴木克昌元総務副大臣(愛知14区)は、愛知県蒲郡市長や同県議時代に築いた選挙基盤にも支えられ、自民党の今枝宗一郎氏をリードした。
対照的に、維新の党へ逃げ込んだ元小沢ガールズの太田和美氏(千葉8区)は、自民党の桜田義孝副幹事長に独り勝ちを許している。そもそも、維新と生活は政策面の溝が大きく、有権者の理解は得られにくい。維新内からも「バッジを付けるためなら、どの党でもいいのか」(大阪府内の前職秘書)との声が漏れる。