かつては小沢氏に近かった原口一博元総務相(佐賀1区)も、自民党の岩田和親氏に先行されている。原口氏は昨年8月に夫人が亡くなったうえ、同氏自身もツイッターによると、複雑骨折で入院し、術後に「予期せぬ院内感染」に見舞われるなど悲しい出来事が続いているが、「何としてでも勝ち残れる様に頑張ります」とアピールしている。
一方、衆院選の焦点である野党の選挙協力には暗雲が漂ってきた。
北海道2区では、民主党の三井辨雄元厚労相が不出馬を表明し、後継者に松木謙公元農水政務官を指名した。松木氏が維新の公認候補として立候補したため、民主党本部は対抗馬擁立を見送ったが、党道連は松木氏ではなく、社会福祉士で反貧困ネット北海道運営委員という、無所属の池田真紀氏を応援する。
「党道連では、社会党出身の横路孝弘元衆院議長の影響力が強く、『維新とは政策的に相いれない』という声が根強かった」(地元事情通)といい、野党共闘は事実上不発に終わりそうだ。小林氏の予測でも、同区では自民党の吉川貴盛元農水副大臣が「優勢」だ。
山梨1区では、みんなの党解党に伴い移籍した医師の中島克仁氏を民主党が擁立し、維新の小沢鋭仁幹事長代行と激突する。