T33練習機、墜落前13秒間の壮絶なる物語 (2/2ページ)

2015.03.18


航空自衛隊のT33ジェット練習機【拡大】

 なぜ、助からないと分かっていて、脱出装置を作動させたのか。その問いには後に出た記事で仲間の自衛官が答えている。

 「ダメだと分かっても作動させます。そうしないと、脱出装置を整備した隊員に要らぬ心配をかけますから…」

 航空機を飛ばすのはパイロットだけではない、地上整備員をはじめとする多くの隊員に支えられている。最後の瞬間、2人の脳裏に浮かんだのはそんな仲間たちのことか、あるいは帰りを待っている家族の姿だったのだろうか。心配をかけたくない気持ちが、最後まで諦めない動作につながったに違いない。

 当時、「停電で冷凍後のアイスクリームが溶けた」と報じられた事故。あれから16年、自衛隊への理解度はずいぶん変化したが、この13秒間の壮絶なる物語は後世に残していきたいと思う。

 ■桜林美佐(さくらばやし・みさ) 1970年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。フリーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を制作後、ジャーナリストに。防衛・安全保障問題を取材・執筆。著書に「日本に自衛隊がいてよかった」(産経新聞出版)、「武器輸出だけでは防衛産業は守れない」(並木書房)など。

 

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