AIIB参加は愚の骨頂であり検討する価値すらないと大前研一氏 (2/2ページ)

2015.04.24

 それにヨーロッパ、アジア、中東などの国々が便乗しようとしているわけだが、甘い幻想と言うしかない。

 AIIBは海外で中国企業の仕事を創出することが主目的だから、プロジェクトのメインの部分は中国企業が持っていくので、あとの国の企業は“刺し身のつま”か“ピザ一切れ”になるだけだ。中国主導のプロジェクトの中で、そのおこぼれだけをもらっても、何の意味もないだろう。

 また、日本にはインフラプロジェクトの中でどうしても使わなければならない技術を持っている企業がいくつかある。たとえば、水処理の半透膜や地熱発電のガスタービン、鉄道のシステムなどである。そうした企業は日本がAIIBに出資していなくても、現地政府から随意契約で参加を要請されるだろう。

 さらに、12か国参加のTPP(環太平洋経済連携協定)の交渉でさえ難航しているのを見ればわかるように、50か国も参加するとなれば、各国の利害が対立するので話がまとまるわけがない。かてて加えて、新参のAIIBはプロジェクト評価の経験を積んでいないから、すでに世界銀行やADBが検討してやめているようなプロジェクトに手を出して大失敗する可能性が高い。

 ゆえに、これから日本がAIIBに参加するのは愚の骨頂であり、そもそも参加を検討する価値すらない。

 ※週刊ポスト2015年5月1日号

NEWSポストセブン

 

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