【伝統と創造】隣国の「徴用=強制労働」流布を許してはいけない 「慰安婦」教訓に 稲田朋美氏 (1/2ページ)

2015.07.16


世界文化遺産への登録が決まった長崎市の端島炭坑(通称・軍艦島)【拡大】

 「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録をめぐり、お隣の韓国が言いがかりともいえる主張を繰り広げている。世界遺産委員会で日本政府が述べた「forced to work(働かされた)」という表現を根拠に、「遺産に登録された施設で朝鮮半島出身者が強制されて労役をした、と日本政府が認めた」という誤った情報を国際社会に喧伝しようとしているのだ。

 「forced〜」という表現は、戦時中の国民徴用令に基づく「徴用」が「対象者の意思に反していたケースもあった」ということを意味する。「徴用」は合法的な勤労動員であり、当然ながら、朝鮮半島出身者だけでなく日本人も対象とされた。国際労働機関(ILO)の条約で禁じられている「強制労働」とは本質的に異なる。

 にもかかわらず、韓国側は勝手な解釈を世界に広めようとしているわけだが、この構図は慰安婦問題の経緯と酷似している。

 韓国による情報発信の結果、米国などでは、「日本が20万人の若い女性を性奴隷にした」といった客観的事実に基づかない情報が浸透してしまっている。日本側の反論が不十分だったことが、一方的な言い分の流布を許した一因であることは否定できない。

 慰安婦制度が女性の尊厳を傷つける深刻な人権侵害であることは言うまでもないが、いわれなき批判に対しては反論を重ねていかなければならない。今回の世界文化遺産の件も同様である。「徴用=強制労働」という誤った認識が国際社会に広まらないよう、日本政府の公式見解を英文でペーパーにまとめるなどして、積極的に発信する必要があろう。慰安婦問題での過ちを繰り返すべきではない。

 

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