五輪の韓国開催案に「政治ゲーム」の声 実体が見えない“アスリートファースト”

2016.10.19

面会を終え、談笑するトーマス・バッハIOC会長(左)と小池百合子都知事=18日午後、(荻窪佳撮影)
面会を終え、談笑するトーマス・バッハIOC会長(左)と小池百合子都知事=18日午後、(荻窪佳撮影)【拡大】

  • <p>日本韓国五輪ボート候補地</p>

 小池都知事との会談で、IOCのバッハ会長は「すべての運営の中心にアスリートを置く必要がある。アスリートこそ五輪の心であり、魂だ」と強調した。「アスリートファースト(選手第一)」は五輪招致時からの柱だった。会場計画の見直し問題でも盛んに叫ばれるフレーズだが、実体を伴っていない。

 都は「コスト削減」を旗印に会場見直しを検討し、選手の頭越しに受け入れ自治体と話を進める。大会組織委員会と競技団体が反発し、それぞれの立場で主張をぶつけ合う。ある大会関係者は「政治ゲームになってるな」と苦々しげにつぶやく。

 アスリートの影が薄いのも寂しい現状だ。巨費を投じて施設を建設する意味がどこにあるのか。巨費に見合う「スポーツの価値」があるのか。発信力を持つはずの著名なアスリートがほとんど声を上げていない。

 競技団体は「レガシー(遺産)」を強調し、現行計画の維持を訴えるが、大会後の維持管理を問われたある競技団体幹部は「どう使うかは都が考えている」と当事者意識が希薄だ。

 ボート、カヌーの会場問題では「長沼案」のほかに埼玉県戸田市の「彩湖」を推す声もある。新たに浮上した韓国開催案は政治色が濃く、選手への配慮のかけらも見えない。「長沼」開催よりはるかに遠く、別の関係者は「誰も韓国で開催しようなんて思っていない。牽制(けんせい)だろう」と舞台裏を推し量る。「選手第一」を置き去りにして、混乱をここまで深めた都や組織委の責任は大きい。

 18日になって都は「海の森水上競技場」の整備費を現行計画からさらに圧縮できるとの試算を発表した。乱高下する整備費が、都民や国民の不信感の根元にあるという事実を、関係者は軽く見過ぎている。最も欠けているのは「誠実さ」ではないか。(森本利優)

 

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。