衆院予算委員会で9日、浜田靖一委員長(自民)が、民進党の国会運営の司令塔自ら現場の衆院第1委員室に乗り込み、ヤジを飛ばす山井和則国対委員長に「外野、うるさいよ!」と一喝する一幕があった。
騒動は、民進党の後藤祐一氏が、稲田朋美防衛相に対し自衛隊が国連平和維持活動(PKO)に携わる南スーダンでの出来事を表現する言葉遣いをめぐるやり取りの中で起きた。「法的な意味での戦闘行為はなかった」と繰り返す稲田氏に対し、後藤氏は「戦闘だと日報に書いてある」などと追及。論戦は堂々巡りとなる中、浜田氏の怒声が響いた。
「外野、うるさいよ。何言ってんだよ、そこで」
怒りの矛先は傍聴席で声を荒げていた山井氏。「答えていないじゃないか」とヤジで反論する山井氏に対し、しびれを切らした自民党の菅原一秀理事も「国対委員長じゃないの、アナタ?」「社長が現場監督をやってどうするんだ」などと自重を促した。
さらに、協議するために委員長席に押し掛けた民進党の長妻昭理事に、菅原氏は「あなたの上司だろ?」と対応を迫ったが、長妻氏は山井氏を擁護せず、黙ってしまったという。
「ヤジは国会の華」と言われるが、国会論戦の最前線に参戦する“監督兼ヤジ将軍”への風当たりは強いようだ。
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