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気になる“いわくつき”候補の行方…08ドラフト会議

著しいコマ不足

 今週30日に東京都内のホテルで行われる2008年新人選手選択会議(ドラフト会議)。「不作の年」との声も聞かれるが、注目は波乱要素を含んだ“いわくつき”候補たちのドラマだ。今年は誰が運命のイタズラに翻弄されるのか。ひと味違うドラフトの見どころは…。

 沖縄尚学・東浜巨投手ら甲子園で活躍した逸材が次々に進学の道を選び、156キロ右腕の新日本石油ENEOS・田澤純一投手がメジャー挑戦を表明したことなどもあって、今年のコマ不足は著しい。

 昨年は「高校BIG3」や「大学BIG3」がひしめき、テレビが地上波で生中継までしたが、今年は予定なし。それだけに、高校通算65本塁打を放った巨漢スラッガーの東海大相模・大田泰示内野手(神奈川・東海大相模高)や、昨春に1試合23奪三振をマークした近大・巽真悟投手ら、数少ない目玉候補に指名が集中する可能性がある。

 大田は系列の東海大進学が内定していたが、締め切り日になって急遽、「プロ野球志望届」を提出。日本高野連はドラフト前に意中球団の表明を禁じているが、大田は同校OBの巨人・原監督に心酔しており、巨人とは相思相愛の仲だ。同校の門馬監督も「(大田に)志望球団はある。志望球団の指名以外は進学の可能性も否定できない」とけん制する。

 パのある球団幹部は「強いつながりのある東海大と巨人にしかできないやり方。普通なら大学に内定をもらいながら、プロと両天秤なんて失礼でできない」と話し、「ここまで(構図が)露骨だと行きづらい」と頭を悩ませている。阪神、ソフトバンクなどが興味を示しているが、強行指名はあるか。

 大田と同様、巨人入りを熱望しているのが、ホンダ・長野(ちょうの)久義外野手だ。2年前、日大4年時の長野は「巨人以外なら社会人」と明言していたが、日本ハムが大学生・社会人の4巡目として強行指名。指名後の会見では「頭の中が真っ白」と悔し涙を流し、入団を拒否してホンダに進んだ。

 今回のドラフトでも巨人以外ならホンダに残留する方針だが、大田の急浮上で巨人の1位指名は絶望的な状況。右打ちの強打の外野手は貴重だけに、「巨人が1位で行かないなら」と、外れ1位などで強行指名をちらつかせる球団もある。

 今回のドラフト候補には、2006年に入団拒否した選手がもう1人いる。東京ガス・木村雄太投手は当時、ロッテを希望していたが、横浜に大・社3巡目で指名されて残留した。ところが翌年3月、高校時代から西武から栄養費として現金270万円を受け取っていたことが発覚。今年3月まで約1年間、謹慎していた。木村は高校3年時の03年ドラフトでも、広島が1巡目指名を確約していたにもかかわらず、東京ガスに進んだ。紆余曲折の野球人生だが、3度目の正直でプロ入りとなるか。

 ■大田 泰示(おおた・たいし) 1990(平成2)年6月9日、広島県福山市生まれ、18歳。中学時代に野球教室で直接指導を受けた巨人・原監督にあこがれ、原監督の母校の神奈川・東海大相模に進む。1年春からベンチ入りし、1年秋から4番・三塁。今春から遊撃手に転向し、投手でも148キロを計測。高校通算65本塁打。188センチ、90キロ。右投げ右打ち。家族は両親と兄2人。

 ■巽 真悟(たつみ・しんご) 1987(昭和62)年1月10日、和歌山県古座川町生まれ、21歳。中学までは外野手で、新宮高2年秋から本格的に投手に転向も、県大会8強が最高。近大では3年春にノーヒットノーラン、23奪三振の関西学生野球リーグ新記録。最速149キロ、スライダーとカットボールが武器。182センチ、67キロ。右投げ左打ち。家族は両親と兄2人。

【ドラフト制度】 昨年まで「高校生」「大学生・社会人」に分離してきたが、08年から「一括」開催。1巡目が入札抽選制。単独指名の場合は選択が確定、抽選に外れた、いわゆる“外れ1巡目”も入札抽選制で、重複した場合は抽選が繰り返される。2巡目はウエーバー方式、3巡目は逆ウエーバー方式で、以後交互に折り返しで指名する。

ZAKZAK 2008/10/27

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