金融不安が直撃!…着かない“メジャーストーブ”
解禁2週間もまとまる選手なし
例年この時期、活況の真っただ中となるはずの大リーグのストーブリーグは、近年まれにみるスローペースで幕を開け、12月に入ろうというのに各球団の補強策は停滞している。FA市場は大物選手がひしめき合う大豊作だけに供給過剰の傾向に。いまだ移籍先の見えてこない巨人・上原浩治(33)、中日・川上憲伸(33)両投手の渡米交渉への影響も避けられなくなっている。
今オフの大リーグFA市場には、メジャー屈指の左腕CCサバシア(ブルワーズ)や現在最高レベルの右打者といわれるマニー・ラミレス(ドジャース)、両打ちの大砲マーク・テシェーラ(エンゼルス)ら豪華な選手が売り出しにかかっている。ところが、各球団とも獲得に強い興味を持ってはいるものの、FA交渉解禁後2週間が過ぎた現在でも、まとまる見込みのある選手は見当たらない。
値の張る大物選手はともかく、中堅選手ですら、ほとんど決まっていない異常事態について、ニューヨーク・タイムズ紙は「普段ではありえない静かさに今オフは包まれている。12月の(球団首脳が情報交換を行う)ウインター・ミーティングで火がつくかもしれないが、2001年以降では最も進行が遅いオフで、わずか数人のFA選手しか契約が決まっていない。大型選手の契約金に不景気の影響は関係ないと思われるが、それでも金融不安の影響が出ているのかも」と伝えている。ボストン・グローブ紙も、「各球団とも例年にない慎重な対応で、最小限の獲得希望選手への条件提示しか行っていないのが実情だ」と報じている。
もともと競合球団が多く、契約交渉の駆け引きが必要な有力選手が多いうえ、不景気のあおりを受ければストーブの火が燃え上がるまでに時間がかかるのはやむをえないところ。有力選手の動向に目星がつかないと、各球団は、中堅以下の選手獲得方針も決めきれないことから、停滞は続く一方だ。
【逆風強まる一方】
上原、川上など先発3−5番手の“裏ローテーション”を狙う投手の獲得交渉は待たされる傾向になるのは当然の流れだ。サバシアのほかにも豪腕AJバーネット(ブルージェイズ)、実力派デレク・ロウ(ドジャース)など、先発の柱を担う“表ローテーション”候補が市場に放出されており、その行き先が決まらないことには、各球団も動きがとれない。
世界的な不況に加えて豊作の市場が悪循環となり、上原、川上の契約交渉は後回しになり、厳しい年となっている。
「例年契約交渉の引き延ばしで条件つり上げを狙う辣腕(らつわん)代理人のスコット・ボラス氏でも、今オフばかりはクライアントの選手たちにできるだけ早く行動するように、と呼びかけている」(NYタイムズ紙)とか。円高による年俸の目減り感もあり、今オフ渡米を希望する日本選手たちに対する逆風は強まるばかりだ。
ZAKZAK 2008/11/29
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