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「失点しない意識」がチーム力に…仁志敏久(上)

真相直撃インタビュー「気になるあの人、あの話題」

 プロ野球12球団の春季キャンプがスタートした。昨年、セ・リーグ最下位に終わった横浜は今季、移籍3年目の仁志敏久内野手(37)が中心となって巻き返しを図る。横浜はなぜ弱いのか。戦闘集団へ変貌させるための策はあるのか。さらに、古巣・巨人への思い…。アマ球界のエリートコースを歩み、巨人のリードオフマンを務めた男が、胸の内を赤裸々に語る。(聞き手=夕刊フジ記者・宮脇広久)

 −−昨年、プロ13年目で初めて最下位を経験。それも首位巨人に36.5ゲーム、5位ヤクルトにさえ19ゲームの大差の惨敗。負け数は12球団中、ワーストの94に上った

 「正直、去年は疲れました。頭の中が疲れましたね。序盤は、今までやってきた経験上から『そこはそうじぇねえだろ』というようなことを言わせてもらっていましたが、途中から言葉が追いつかないくらいになっちゃって…」

 −−常勝が求められる巨人で11年間主力を張ってきたから、なおさらでしょう。巨人は最近10年で優勝4回、Aクラス8回。横浜は優勝0、Bクラス6回、最下位5回で、7年連続負け越し中。巨人はチームとして優れていた?

 「巨人の選手は、『チーム』という意識が強い。自分が打っても、チームが勝たなければ全く喜びがない。横浜の選手も、同じようなことを言いますよ。しかし、チーム全体の考え方や雰囲気となると、『最終的に負けちゃったものは、仕方がないんじゃない?』というような淡泊な所が見えてしまう」

 −−特に昨年は、守護神・クルーンまでその巨人に持っていかれ、戦力差も激しかった

 「横浜の場合、一人一人が100%近い力を出さないと太刀打ちできない。巨人は1人が休んでも、他の1人が2人分やってくれたりとか。だから、強くなってしまえばそれだけ楽。巨人にいた時は、『きょうは全然タイミングが合わねえな、調子が悪いな』と思っているうちに、誰かが打ってくれて、終わってみたら、自分はダメだったけど勝っちゃって、精神的に救われることがたくさんあった。今は、きょうはダメだな、では終われない(苦笑)」

 −−具体的に、横浜はどこから変わっていけばいい?

 「チームの意識の高さはディフェンス(守備)に出る。打線は水モノと言われる通り、どんな強力打線でも毎度5得点以上というわけにいかない。失点を防ぐ意識の高さがチーム力になる」

 −−昨年のチーム防御率は12球団中ワーストの4.74という惨状だった

 「その点、今年はけっこう補強もしたし、テラ(昨年の守護神・寺原隼人)も前(先発)へ行ったりする。先発陣は去年より期待できますよ。ただ、守備は投手だけじゃなく、バックを守る野手がいる。負け続けるチームは悪い相乗効果で、投手が打たれるから雑に守ったり、雑に守るから投手は『なんだよっ』と頭に来てまた打たれる。若い野手には、いい打者と同じくらいの熱意で、守備を含めていい野手になろうとしてほしい。『1個エラーして1点取られたら、じゃ、打って1点取ればチャラじゃねえの』というが、ミスは消えない。ミスをしないよう最善の努力をするべきだと思うんです」

 負けに慣れた横浜を変革していくことは難しい仕事だが、豊富で輝かしいキャリアを持つ仁志にしかできない「役割」があり、やりがいもある。だから、悲壮感はない。

ZAKZAK 2009/02/09

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