あの“中指立て男”がスカウトに!! 日本FA市場
日本球界は“出がらし期”?!
今年も、メジャーリーグのスカウトたちの姿を日本国内の球場でチラホラみかける時期になった。今オフのメジャーの日本人FA市場は、今季中に海外移籍も可能なFA権を取得する見通しの巨人・高橋尚成投手(34)、6月に取得したばかりのヤクルト・五十嵐亮太投手(30)が目立つ程度で比較的おとなしめだが、日本ハム・ダルビッシュ有投手(22)ら「ポスティング待望組」の動向からも目を離せない。そんななか、高橋尚が先発した1日の巨人vs広島戦(東京ドーム)には、あの“お騒がせ男”も現れた!!
【元ロッテ・ウォーレン氏】
高橋尚は昨年オフの契約更改交渉で、球団側から提示された複数年契約を断り、今オフのメジャー移籍に含みを残している。先発登板したこの日、東京ドームのネット裏にはタイガース、ダイヤモンドバックス、オリオールズなどメジャー球団の国際スカウトの姿があった。
その1人が今季からオリオールズの国際スカウトに就任したブライアン・ウォーレン氏(42)。1998年から3年間ロッテの守護神として活躍し、99年にはパ・リーグの最優秀救援投手に輝いたが、希代のお騒がせ男としての方が有名だ。
当時の西武・東尾監督から「ボールに傷を付けている」と不正投球疑惑をかけられ、当の西武戦に登板して一触即発のムードが漂うと、勝利の瞬間、西武ベンチへ向かって中指を突き立てる挑発ポーズをぶちかまし、これがNHK衛星放送の電波に乗って物議をかもした。
髪型こそ、長髪をなびかせていた現役当時とは異なり、スキンヘッドに変わったが、ハイテンションは相変わらず。
「あの頃はあらぬ疑いをかけられ、試合前の練習中には、ジョークでグラブにハサミ、やすり、カミソリをぶら下げてみせてやったものだよ(爆笑)。とはいえ、(中指を立てたのは)大人げない行為だったと反省している」と語った。
2日前にロッテ退団後初めてとなる来日を果たし、3週間滞在する予定という。
【メガネにかなうのは?】
現段階では、「今回の来日はイージー・ウォッチング(ざっと見るだけ)。特に目当ての選手がいるわけではない」という言葉に嘘はなさそうだ。記者が「そうはいっても、今オフにFAになる高橋尚、五十嵐らはチェックするんだろう?」と尋ねると…。
「えっ、きょうの巨人の先発投手はFAなのか? その、もう1人の方はどんなピッチャーなんだ? 何っ、157キロ?! 速いじゃないか。年齢は? おい、もう1度名前を教えてくれ」と、ウォーレン氏は、やおらメモ帳に「Ryota Iga…」と書き始めたほど。
この日の高橋尚は、味方打線の援護に恵まれず敗戦投手となったものの、7回1/3、2失点と広島打線を抑え込んだ。ウォーレン氏は「非常に巧みな投球だった。これほどの大観衆(4万2078人)の前で、冷静にリラックスして投げていたのが印象的だ」とうなった。「もっとも、おれは千葉のファンこそが世界一の観客だと思っているけどな」と、古巣を気遣い(?)、言わずもがなのセリフも付け加えたのだった。
高橋尚の今季推定年俸は1億3500万円、五十嵐は8400万円で、比較的お手ごろ。今季の日本人メジャーリーガーは松坂、上原、川上ら故障もしくは不振ぞろいで、株を下げてもいる。
それでも、日本球界に詳しいメジャー関係者は「ダルビッシュ(日本ハム)、青木(ヤクルト)らがポスティングシステムを使う可能性はないのか、チェックを怠るわけにはいかない」と話す。
【お手ごろで粒ぞろい】
「確かに、イチロー、松井秀喜クラスの大物の移籍が一通り済み、最初の“出がらし期”は来ているのかもしれない」とも指摘しつつ、「メジャーリーグ内のFA選手となれば、それこそ手が出せないほど価格が高騰している。粒ぞろいの日本球界への興味が尽きることはないでしょう」というのだ。
メジャーのスカウトの姿は日毎、増えるはず。そこにウォーレン氏のような懐かしい顔が、日本球界での経験を買われて数多く見られるようになれば、それはそれで楽しみではある。
■ブライアン・ウォーレン 1967年4月26日、米マサチューセッツ州生まれ、42歳。ニューメキシキコ州立大をへて、90年にプロ入り。メジャー球団傘下のマイナーでプレーした後、98年には台湾・和信でリリーフエースとなり、同年6月にロッテへ移籍した。翌99年がピークで、オールスター出場を果たし、最終的に30セーブ(31セーブポイント)を挙げて最優秀救援投手に。2000年限りで退団した。実働3年間で通算109試合、6勝5敗49セーブ、防御率2.45。01年にはメジャーを目指してキャンプに参加したが果たせず、韓国、米独立リーグでプレーし、05年限りで現役を退いた。
ZAKZAK 2009/07/02
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